イースト・ミッドランズ空港

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イースト・ミッドランズ空港

イースト・ミッドランズ空港(イースト・ミッドランズくうこう、:East Midlands Airport)はイギリスイングランドミッドランド東部レスターシャー州キャッスル・ドニントンにある国際空港である。空港は元々1943年にイギリス空軍RAF キャッスル・ドニントン基地 (RAF Castle Donington station) として建設され、1965年に民間空港として再開発された。

概要 イースト・ミッドランズ空港 East Midlands Airport, 概要 ...
イースト・ミッドランズ空港
East Midlands Airport

IATA: EMA - ICAO: EGNX
概要
国・地域 イギリス イングランド
所在地 ミッドランド東部レスターシャー州キャッスル・ドニントン
種類 公共
所有者 MAG
運営者 MAG
標高 93 m (306 ft)
座標 北緯52度49分52秒 西経1度19分40秒
公式サイト eastmidlandsairport.com
地図
EMA/EGNXの位置(レスターシャー内)
EMA/EGNX
滑走路
方向 長さ (m) 表面
09/27 2,893m アスファルト
統計(2017年)
旅客数 4,878,781人 +4.8%
発着回数 77,067回 +4.6%
ソース:NATSのイギリス航空路誌[1]
イギリス民間航空局の統計[2]
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イースト・ミッドランズ空港は、Jet2.comライアンエアーなどの格安航空会社や、国内外の比較的短距離の路線に就航しているTUIエアウェイズなどのツアーオペレーターの拠点空港としての地位を確立している。また、Flybeトーマス・クック航空の拠点空港でもある。2008年の旅客数は560万人でピークに達したが、2015年には約450万人まで減少し旅客数ではイギリス国内で11番目に多い空港となった。また、2016年の航空貨物取扱量ではロンドン・ヒースロー空港に次ぎイギリス国内で2番目に多い空港となった[2]

空港はグレーター・マンチェスターの10区が管理するマンチェスター市議会が支配権を保有しているイギリス最大の空港運営者マンチェスター・エアポート・グループが所有・運営を行っている[3]

歴史

RAF キャッスル・ドニントン基地

RAF キャッスル・ドニントン基地は第二次世界大戦中の1943年にイギリス空軍基地として開設された。飛行場は2つの格納庫と3本のコンクリート舗装された滑走路を持っており、南東におよそ9マイル(14km)地点に位置するRAF ワイムズウォールド基地への衛星飛行場として機能していた。当初、飛行場では28 作戦訓練部隊がビッカース ウェリントンに搭乗する隊員の訓練を行っており、続いて後に1382 輸送転換部隊と改称される108 作戦訓練部隊がダグラス C-47に搭乗する隊員の訓練を行っていた。その後飛行場は閉鎖され、1946年に空軍基地は廃止された[4][5][6]

イースト・ミッドランズ空港

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ホリデーチャーター便として寄港したブリタニア航空ボーイング737、1982年撮影

1964年、旧RAF基地の敷地は地方自治体当局の共同事業体によって購入され、建築工事と滑走路への投資の主要プログラムが開始された。飛行場はイースト・ミッドランズ空港に改称され、1965年4月に開業した[4][5]

本社がドニントン・ホールに移転した1982年まで[7]ブリティッシュ・ミッドランド航空が空港に本社を構えていた[8]。また、ブリティッシュ・ミッドランド航空は整備基地も空港に置いていた。

2004年に空港はノッティンガム・イースト・ミッドランズ空港と改称されたがこの改称は物議を醸した[9]。しかし、この名称は長続きせず2006年12月8日にイースト・ミッドランズ空港へと戻された[10]

2016年、イースト・ミッドランズ空港は300,100トンの貨物を取り扱い、ロンドン・ヒースロー空港の154万トンに次いでイギリス国内で2番目に多く貨物を取り扱った空港となった[2]DHLアビエーションはイースト・ミッドランズ空港に大規模な専用施設を有しており、宅配会社のユナイテッド・パーセル・サービス (UPS) とTNT N.V.は空港を貨物の輸出入の拠点として利用している。

就航路線

要約
視点

以下の航空会社がイースト・ミッドランズ空港への定期便・チャーター便を運航している[11]

旅客便

さらに見る 航空会社, 就航地 ...
航空会社就航地
ガーンジー島の旗 オーリニー (AUR) ガーンジー
ブルガリアの旗 BHエアー (BGH) 季節運航:ブルガス
季節運航・チャーター便:ソフィア[12]
イギリスの旗 Flybe (BEE) アムステルダムベルファスト/シティエディンバラグラスゴージャージー
イギリスの旗 Jet2.com (EXS) アリカンテブダペストファロフエルテベントゥラフンシャルグラン・カナリアランサローテマラガプラハテネリフェ/スール
季節運航:アルメリアアンタルヤボドルムコルフダラマンドゥブロヴニクジュネーヴジローナイラクリオンイビサケファロニアコスラルナカマルタメノルカパルマ・デ・マヨルカパフォスピサレウスロドスザルツブルクスプリトテッサロニキヴェローナザキントス
スコットランドの旗 ローガンエアー (LOG) ブリュッセル[13]インヴァネス[13]
アイルランドの旗 ライアンエアー (RYR) アリカンテベルガモベルリン/シェーネフェルトブダペストダブリンファロフエルテベントゥラグラン・カナリアクノッククラクフランサローテリモージュウッチマラガマルタリガローマ/チャンピーノジェシュフセビリア (2019年10月26日まで)、テネリフェ/スールトレヴィーゾワルシャワ/モドリンヴロツワフ
季節運航:バルセロナベルジュラックカルカソンヌハニアコルフディナールジローナイビサメノルカムルシアナントナポリパルマ・デ・マヨルカピサレウスロドスシャノン[14]バレンシア
イギリスの旗 トーマス・クック航空 (TCX) フエルテベントゥラグラン・カナリアランサローテテネリフェ/スール
季節運航:アンタルヤブルガスコルフダラマンフルガダイビサラルナカメノルカパルマ・デ・マヨルカパフォスロドススキアトスザキントス
イギリスの旗 TUIエアウェイズ (TOM) アリカンテフエルテベントゥラフンシャルランサローテマラガパフォステネリフェ/スール
季節運航:アンタルヤブルガスカンクンコルフダラマンドゥブロヴニクエンフィダ[15]ファロイラクリオンフルガダ (2019年11月4日運航開始[16])、イビサケファロニアコスラルナカメノルカナポリオーランド/サンフォードパルマ・デ・マヨルカプーラレイキャヴィーク/ケプラヴィークロドスサントリーニスキアトステッサロニキザキントス[16]
季節運航・チャーター便:シャンベリザルツブルク[17]
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貨物便

拠点空港・焦点空港としている航空会社

旅客便4社が焦点空港、貨物便2社が拠点空港としている。

旅客便

貨物便

統計

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空港の南、ターミナルの隣に位置するイースト・ミッドランズ空港の航空管制塔
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空港ターミナルビル
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チェックインホール
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繁忙航路 (2018年)[19]
順位空港合計
旅客数
推移率
2017/18年
1アリカンテ401,789人増加 +0.2%
2パルマ・デ・マヨルカ326,367人減少 -6.8%
3テネリフェ/スール326,095人増加 +1.8%
4マラガ297,758人減少 -2.4%
5ファロ244,844人減少 -1.1%
6ダブリン204,772人減少 -6.4%
7ランサローテ197,317人減少 -4.8%
8ベルファスト/シティ150,497人増加 +1.0%
9フエルテベントゥラ117,558人減少 -10.3%
10イビサ101,587人減少 -7.5%
11ムルシア98,824人増加 +2.7%
12グラン・カナリア98,683人減少 -2.5%
13グラスゴー97,143人減少 -5.4%
14エディンバラ93,215人増加 +0.4%
15ヴロツワフ85,587人増加 +1.1%
16メノルカ83,643人増加 +0.9%
17コルフ74,899人増加 +22.8%
18バルセロナ74,471人減少 -17.5%
19ブダペスト74,095人増加 +14.2%
20パフォス70,292人増加 +7.5%
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アクセス

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イースト・ミッドランズ・パークウェイ駅

道路

空港はM1M42A50などの道路の近くにあり高速道路網への接続が良好であるため、ミッドランドの主要な人口密集地に簡単にアクセスすることができる。

駐車場

空港は2010年に出発ラウンジの近くに車の乗客を降ろすために1ポンドの料金を徴収するようになり、2016年5月に料金は2ポンドに引き上げられた。また、10分を超えてエリア内で駐車した場合は1分毎に1ポンドの料金が請求される。長時間駐車したい場合は空港からバスで5分の場所にある長期駐車場に停めることができ、最初の1時間は駐車料金が無料となる。また、近い位置に短期駐車場もあるが、こちらは30分毎3.50ポンドの料金が請求される[20][21]

鉄道

空港からは直接鉄道網ノッティンガム・トラム網にアクセスすることはできない[22]。最寄りの鉄道駅は6.4km(4マイル)先のイースト・ミッドランズ・パークウェイ駅で、レスター、ダービー、シェフィールド、ノッティンガム、ロンドンへの定期列車が発着している[23]。駅と空港を結ぶシャトルバスは運行開始後間もなく廃止されたが、2015年にはエリート・カーズによってミニバスが1時間毎にシャトル運行を開始した[24]。また、駅前にはタクシー乗り場があるためタクシーで空港へ向かうことも可能である。

まだ計画の初期段階であるが、ロンドン・ユーストンからバーミンガム経由でイングランド北部へ向かうHS2鉄道の予定ルートではリーズ支線がイースト・ミッドランズ空港直近へ乗り入れる予定である[25]

バス

キンチバストレント・バートンが運営するスカイリンクサービスが頻繁に運行されている。キンチバスはラフバラー経由でレスターダービーを結ぶ路線、トレント・バートンはビーストンロング・イートン経由でノッティンガムとラフバラーを結ぶ路線を運行している。どちらのバスも毎日運行で日中は20分間隔、夜間は1時間間隔で運行している。同じくトレント・バートンが運行しているスカイリンク・エクスプレスは2016年1月31日に営業を開始した[26]。このサービスはA453道路を通ってノッティンガムまで運行され、ノッティンガム・エクスプレス・トランジットクリフトン・サウス電停ノッティンガム・トレント大学ウェスト・ブリッジフォードへアクセスしている[27][28]

イースト・ミッドランズ・エアロパーク

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エアロパーク

イースト・ミッドランズ・エアロパーク (East Midlands Aeropark) はイースト・ミッドランズ空港北西隅にあり、多数の航空機が静態保存されておりその大部分はイギリスの製造業者が製作した機体である。エアロパークとその展示機体はエアロパーク・ボランティアーズ協会 (Aeropark Volunteers Association, AVA) によって管理されている。また、敷地内には滑走路を離着陸する航空機を間近で見ることができる丘が2つある。AVA会員はエアロパークへ無料で入場することができる。エアロパークには以下の機体が展示されている。

その他の施設

オフィス複合施設であるペガサス・ビジネス・パークは空港の敷地内にある。航空会社Flybmiは以前ペガサス・ビジネス・パークに本社を置いていた[29]

事故

脚注

外部リンク

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