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キンポウゲ科の種 ウィキペディアから
イワカラマツ(岩唐松、学名:Thalictrum sekimotoanum)は、キンポウゲ科カラマツソウ属の多年草。植物体全体に微細な腺毛が生え、粘着する[3][4][5][6][7]。別名、ナツカラマツ[1][6][7]。
植物体の高さは50-150cmになり、上部が分枝し、全体にアキカラマツ T. minus var. hypoleucum に似る。茎や葉柄、葉の両面に微細な腺毛が密生し、粘液を分泌して粘る。茎につく葉は互生し、葉身は2-4回3出複葉になる。花期はアキカラマツより明らかに早く6月に咲く。花は大型の円錐状の花序につく。花弁はなく、萼片が早く落ちるので、多数の雄蕊の黄色い葯が目立つ。果実は長さ4mmの縦の稜線が目立つ紡錘状の痩果になり、果柄はない。花序、萼片の外面、雄蕊、痩果にも微細な腺毛が密生し粘る。染色体数は2n=42[3][4][5][6][7][8]。
日本固有種[5]。本州の栃木県、山梨県、長野県に分布し[6]、日当たりの良い礫地や岩壁に生育する[3][6][7]。ごくまれに産する[7]。この他、秋田県[3]、埼玉県[5]に分布する情報がある。
和名イワカラマツは、「岩唐松」の意[3]。種小名(種形容語)sekimotoanum は、栃木県の教員で植物研究者の関本平八 (1889-1969) への献名。関本は1938年6月、栃木県でこの植物を採集し[9]、本田正次が同年『植物及動物』誌において新種として記載発表した[1]。
絶滅危惧II類 (VU)(環境省レッドリスト)
都道府県のレッドデータ、レッドリストの選定状況は次のとおり[10]。
イワカラマツは、日本産のカラマツソウ属のなかでアキカラマツ節(Sect. Thalictrum)に属する。本種は、1938年に本田正次によって、独立種、Thalictrum sekimotoanum として記載された[1]。1962年には、北村四郎および村田源によって、「原色日本植物図鑑草本編II(離辨花類)に発表した新名及び新見解」が記載され、イワカラマツは独立した種から、アキカラマツの基本種である Thalictrum minus の変種 T. minus var. sekimotoanum として階級移動された[2][11]。
独立種 T. sekimotoanum として扱っているのは、国(環境省)のレッドデータブック・レッドリスト、群馬県を除く該当する県のレッドデータブック・レッドリスト[10]、 清水建美 (1982) による『日本の野生植物 草本II合弁花類』「キンポウゲ科カラマツソウ属」[7]、米倉浩司 (2015) によるYList[1]、2013年刊行の山と溪谷社『山溪ハンディ図鑑1 野に咲く花(増補改訂新版)』「イワカラマツ」があり[3]、T. minus の変種、T. minus var. sekimotoanum として扱っているのは、群馬県のレッドデータブック・レッドリスト[10]、門田裕一 (2011) による『日本の固有植物』「キンポウゲ科カラマツソウ属」[5]、門田裕一 (2016) による『改訂新版 日本の野生植物2』「キンポウゲ科カラマツソウ属」[6]がある。
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