アルコールデヒドロゲナーゼ (EC 1.1.1.1, EC 1.1.1.2, EC 1.1.1.71) はアルコールを酸化してアルデヒドにする反応を触媒する酵素アルコール脱水素酵素とも呼ばれる。

人間の場合、少なくとも6種のアイソフォームが存在する。肝臓に多く存在し、エタノールを摂取した時に働く。

酵母のように、アルコール発酵する生物の場合、アセトアルデヒドエタノールに還元する上記の逆反応が起きる。これによってが再生され、嫌気状態でも解糖系が続行できるようになる。酵母が作ったエタノールを、人間が全く逆の反応で戻していることになる。

ヒトではアルコール脱水素酵素は大部分が肝臓に存在し、少量が網膜に分布する[1]

EC番号による分類

EC 1.1.1.1
第一級アルコール
(第二級アルコール)
亜鉛を含む酵素。一級または二級のアルコールまたはヘミアセタールと反応する。
EC 1.1.1.2
亜鉛を含む酵素。これに属する酵素の一部は一級アルコールとのみ反応し、他のものは二級アルコールと反応する。
EC 1.1.1.71
むしろ逆反応のほうがよく知られる。ビタミンAであるレチナールをレチノールに還元する反応。炭素鎖長2から12(特に4, 6, 8)の脂肪族アルデヒドを還元する。

疾患との関連

アルコールデヒドロゲナーゼには、上記の通り複数の種類があるが、中でもADH1B英語版(旧称: ADH2)が疾患との関連が報告されている。ADH1Bには遺伝子多型があるが、日本人に多い低活性型アレルを持つものは、アルコール依存症咽頭癌食道癌に罹患しやすい[2][3]

引用・参照

関連項目

外部リンク

Wikiwand in your browser!

Seamless Wikipedia browsing. On steroids.

Every time you click a link to Wikipedia, Wiktionary or Wikiquote in your browser's search results, it will show the modern Wikiwand interface.

Wikiwand extension is a five stars, simple, with minimum permission required to keep your browsing private, safe and transparent.