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アミューモーネー (古希: Ἀμυμώνη, Amȳmōnē) は、ギリシア神話に登場する女性である。長母音を省略してアミュモネとも表記される。アルゴス王ダナオスの50人の娘(ダナイデス)の1人で[1]、海神ポセイドーンとの間にナウプリオス(ナウプリアの創建者)を生んだ[2][3][4][5][6]。
神話によると女神ヘーラーとポセイドーンがアルゴスの領有権をめぐって争ったとき、河神イーナコスはヘーラーに有利な判定を下した。怒ったポセイドーンはアルゴリス地方にひどい旱魃を起こして報復した。そのためダナオスは娘たちに水を求めさせた。
そこでアミューモーネーも他の姉妹たちと同じように水を捜して歩いたが、あるとき鹿を発見し、槍を投げた。ところが槍はそれて、眠っていたサテュロスに当たった。するとサテュロスは目を覚まし、アミューモーネーに欲情して襲いかかった。彼女が叫んで助けを求めると、ポセイドーンが現れ、三叉戟を投げてサテュロスを追い払った。アミューモーネーはポセイドーンに感謝して、一夜をともに過ごし、2人の間にナウプリオスが生れた[1][5][6]。
ポセイドーンはまたアミューモーネーのためにアルゴスから旱魃を救う手助けをしてくれた。アポロドーロスはポセイドーンは彼女にレルネーの泉の場所を教えたとだけ述べている[1]。ヒュギーヌスによるとポセイドーンがこの出来事があった場所を三叉戟で突くと泉が湧き出た。泉はレルネーの泉とも、アミューモーネーの川とも呼ばれた[5]。あるいはポセイドーンが彼女を助けるために三叉戟を投げると、岩に突き刺さった。ポセイドーンはアミューモーネーと一夜を過ごした見返りとして、彼女に三叉檄を岩から抜くように命じた。彼女が言われた通りにするとそこから水が湧き出た。泉はアミューモーネーの名前で呼ばれたが、後にレルネーの泉と呼ばれた[6]。
この泉はのちにヘーラクレースのヒュドラー退治の舞台となった。パウサニアースはアミューモーネー川の水源のそばに1本のプラタナスが生えており、ヒュドラーはこの木の下で育ったと述べている[7]。
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