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『アイス・ロード』(The Ice Road)は2021年に配信されたアメリカ合衆国のアクションスリラー映画。脚本・監督はジョナサン・ヘンズリー、出演はリーアム・ニーソンとローレンス・フィッシュバーンなど。凍った湖面をトラックで激走する危険な仕事に挑むことになった5人の男女を描いている[4]。
アイス・ロード | |
---|---|
The Ice Road | |
監督 | ジョナサン・ヘンズリー |
脚本 | ジョナサン・ヘンズリー |
製作 |
アル・コーレイ リー・ネルソン ユージン・マッソ シヴァニ・ラワット デヴィッド・ティシュ |
製作総指揮 |
デヴィッド・ビューロウ コナー・フラナガン ジョナサン・ダナ ジュリー・ゴールドスタイン モニカ・レヴィンソン アダム・M・レボヴィッツ マイルズ・ネステル アンドリュー・C・ロビンソン キース・レイ・プットマン ジャレッド・D・アンダーウッド |
出演者 |
リーアム・ニーソン ローレンス・フィッシュバーン ベンジャミン・ウォーカー アンバー・ミッドサンダー |
音楽 | マックス・アルジ |
撮影 | トム・スターン |
編集 | ダグラス・クライズ |
製作会社 |
コード・エンターテインメント シヴハンス・ピクチャーズ エンヴィジョン・メディア・アーツ アイス・ロード・プロダクションズ |
配給 |
Netflix ギャガ |
公開 |
2021年6月25日(配信) 2021年11月12日(劇場公開) |
上映時間 | 109分[1] |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
興行収入 |
$7,502,846[2] 1億2000万円[3] |
カナダ北部マニトバ州のカトカ鉱山にてガス爆発が起き、26人の鉱山労働者が閉じ込められる崩落事故が発生した。救助のため、坑内の酸素が枯渇する30時間以内にアメリカの施設から岩盤に穴を穿つ「抗口装置」(ウェルヘッド)を運ぶ必要が生じる。そのためには凍結したウィニペグ湖を走る通称「アイス・ロード」を通過する必要があるのだが、既に春先で氷は緩み、30トンの大型トラックで輸送することは危険な任務であった。カトカ社より依頼を受けた熟練のトラック運送屋ジム・ゴールデンロッドは破格の成功報酬20万ドルの提示と、人脈を駆使して急ぎ人員を揃えようとする。
熟練のトラックドライバーのマイクは、腕の立つ整備士だがイラク戦争でPTSDによる失語症を患った弟ガーティと生活していた。家族想いだが気性の荒いマイクは、弟を馬鹿にする者を許さず、暴力沙汰を起こしては弟を連れて職を転々としていた。ゴールデンロッドによる募集を見たマイクは、成功報酬でケンワースの大型トラックを購入し、個人事業主になろうと弟と共に応募する。一方、アメリカ先住民で白人に強い敵意を抱くも、優れた女トラック運転手であるタントゥーも、元上司のゴールデンロッドに声を掛けられ、閉じ込められた労働者の中に兄コディーがいることも知って参加を決める。
ゴールデンロッドはトラック3台による同時輸送計画を立て、自身とマイク、タントゥーの3名を運転手として出発する。ガーティはマイクのトラックに同乗しており、また、タントゥーのトラックにもカトカ社から依頼を受けた保険会社の担当者トム・バルネイが同乗していた。順調な旅に見えたが2日目の昼、突如、ゴールデンロッドのトラックのエンジンが故障して立ち往生し、その対応中に氷が割れて彼はトラックと共に湖に沈む。バルネイは中止して引き返すことを提案するが、マイクとタントゥーは引き返す方が危険だとして、このまま任務を続行することを決める。バルネイは、マイクに近寄ると報酬を独り占めしたいタントゥーがエンジンに細工した可能性があると警告する。
実は鉱山事故は、カトカ社のゼネラルマネージャーで、鉱山の運営責任者であるシックルが営利目的で密かに警報装置を切るように命令していた人災であった。そのため、彼は救助によってそれが明るみになることを恐れていた。そこでシックルは「抗口装置」の輸送失敗による救助失敗というシナリオを立て、バルネイに命じて妨害を企てていた。ゴールデンロッドのエンジンに細工したのはバルネイであり、チームに疑心暗鬼の種をまこうとしていた。
やがてバルネイは本性を現し、マイクのトラックにダイナマイトを仕掛けて湖に落とし、タントゥーを拘束して彼女のトラックで走り去る。マイクとガーティは危機一髪で助かり、バルネイの後を追う。バルネイは最後の仕上げとして事故に見せかけてトラックごとタントゥーを崖に落とそうと企てるもマイクたちが追いつく。激しい攻防戦の末、マイクの奇策で抗口装置をあえて地面に落とすことでそれに巻き込まれてバルネイは死ぬ。その後、マイクは弟と負傷したタントゥーを載せ、残った1台で鉱山へと向かう。最後の難所である古い橋を渡るもこれが崩落し、トラックを守るためにガーティが亡くなる。
多くの犠牲を払いながらも制限時間ぎりぎりにマイクは鉱山へとたどり着く。急ぎ救助活動が始まり、何とか鉱員たちは助かる。真実を知ったカトカのCEOはシックルの解雇を命令し、彼は逮捕される。逮捕の間際、マイクは彼を殴りつける。
3ヶ月後、タントゥーはゴールデンロッドの工場で整備士として働いていた。そこにちょうど、報酬を元手にケンワースの大型トラックを購入して順風満帆な個人事業主に転身したマイクがやってくる。そのトラックのナンバープレートにはガーティがトラックに名付けようとしていた「TRK TRK TRK」(トラック・トラック・トラック)の文字が入っていた。
※括弧内は日本語吹替。
2019年8月22日、ジョナサン・ヘンズリー監督の新作映画にリーアム・ニーソンが出演することになったと報じられた[6]。2020年2月、ローレンス・フィッシュバーンがキャスト入りすると共に、本作の主要撮影がカナダのウィニペグで始まった[7]。2021年3月29日、マックス・アルジが本作で使用される楽曲を手掛けるとの報道があった[8]。6月25日、本作のサウンドトラックとスコアアルバムが発売された[9][10]。
2020年2月20日、本作の劇中写真が初めて公開された[11]。2021年3月1日、Netflixが本作の全米配信権を1800万ドルで購入したと報じられた[12]。5月18日、本作のオフィシャル・トレイラーが公開された[13]。
本作に対する批評家の評価は平凡なものに留まっている。映画批評集積サイトのRotten Tomatoesには71件のレビューがあり、批評家支持率は42%、平均点は10点満点で4.8点となっている。サイト側による批評家の見解の要約は「この作品に出演したからと言って、リーアム・ニーソンが一流のアクションスターであるとの評価が揺らぐことはない。しかし、『アイス・ロード』はここ数年のニーソン主演作と同じ欠点、つまり、ストーリーの展開が最初から最後まで予測できてしまうという欠点を有している。」となっている[14]。また、Metacriticには24件のレビューがあり、加重平均値は42/100となっている[15]。
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