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『かなたの子』(かなたのこ)は、角田光代による短編小説集。
かなたの子 | ||
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著者 | 角田光代 | |
発行日 | 2011年12月20日 | |
発行元 | 文藝春秋 | |
国 | 日本 | |
言語 | 日本語 | |
形態 | 四六判 | |
ページ数 | 232 | |
公式サイト | かなたの子 文藝春秋BOOKS | |
コード |
ISBN 978-4-16-381100-0 ISBN 978-4-16-767210-2(文庫判) | |
ウィキポータル 文学 | ||
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表題作「かなたの子」をはじめとした『文學界』と『オール讀物』に掲載された8作が加筆・修正され、2011年12月19日に文藝春秋から刊行された[1]。著者が3年ほど前に日本各地を巡り、耳にした言い伝えや物語からヒントを得て執筆されたもので[2]、主人公たちの逃れられない過去の罪や記憶に残る罪悪感、自己を見失う恐怖を題材に幻想的な世界が構築され、人間の業や命の本質についてを問う作品となっている[3][4]。2012年、第40回泉鏡花文学賞を受賞[2][3]。選考委員の嵐山光三郎は「女性の生理的な感覚が鋭く、イメージが斬新。物語が深く、一つ一つが無数の破片となって突き刺ってくるよう」[2]と述べ、村松友視も「日常生活にある“闇”を泉鏡花とは違う形で示している」[3]と評価した。2013年11月10日、文春文庫版が刊行された。
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田舎の町から東京に出てきた者だけで毎年開催される同窓会に、今年も亮一は参加した。誰も一言も触れないが、この会には「あのひのこと」を決して忘れない、口外しないと確認し合う意味合いがある。しかし亮一はずっと疑問に思い、罪の意識に苛まれてきた。結城大吾が亡くなったのは本当に事故だといえるのか?
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岩淵啓吾は妻と喧嘩した日、8年前に交際していた野宮朔美に連絡をとってみた。当然変わっているだろうと思っていた電話番号は変わっておらず、久々に会うことができた2人は楽しい時間を過ごす。それからも度々会い続けたが、「世界の道理」「道理をわかっていないと間違った方向に向かう」「道理をわかっていないときは間違った人といろいろあった」など、次第に啓吾は朔美の言動がおかしいことに気付く。朔美と別れた時、そのきっかけとなったヨガ講師がよく言っていた「道理」というものの受け売りを話したのは確かに自分だ。しかし朔美はその言葉や思考をどんどん自分で突き詰め、洗脳されていったようであった。
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文江が嫁いだ村では、生まれるより先に死んでしまった子に名前などは決してつけてはいけない、死産で生まれた子の墓には菓子も玩具も供えてはいけないというしきたりがある。なぜならば、「彼方の世界」に行くことができないからだ。生まれなかった子は次に生まれてくるのだという。しかしそんなことが信じられない文江は、あと1か月で生まれてくるはずだった子に「如月」と名前をつけ、こっそりと毎日墓へ行って呼びかけた。そんな姿を義母にこっぴどく叱られた文江だったが、次の子を身ごもってもやはりそれが如月の生まれ変わりだとは思えず、夢に現れた如月が言った「今お腹にいるのはあたしではないよ。あたしはくけどにいるよ。」という言葉を信じ、ある日誰にも何も告げずに1人でくけどへ向かう。
目を開けた豆田日都子は自分の顔をのぞきこむ多数の顔に驚いたが、次第に自分がパワースポット巡りに参加中で、M山に登っている最中だったことを思い出す。気を失っていた自分を気にかけてくれた他の登山メンバーの話を聞きながら、日都子は娘・なつきの行方を考えるが、泣き声が聞こえていつものように霞みがかかって何がなんだかわからなくなる。あの子は一体どこへ行ってしまったのだろう?
WOWOWの「連続ドラマW」枠で2013年12月1日から22日にテレビドラマ化され放送された。小説は1作1作が別の話になっており繋がりが無いのに比べ、テレビドラマはその中の「巡る」「道理」「同窓会」「かなたの子」の4作を、1話ごとに1人ずつフィーチャーしながらも[5]全体的には「巡る」に出てくる豆田日都子を主人公として[6]共通した世界観で描いている。
放送回 | 放送日 | サブタイトル |
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第1話 | 12月 | 1日巡る |
第2話 | 12月 | 8日道理 |
第3話 | 12月15日 | 同窓会 |
最終話 | 12月22日 | かなたの子 |
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