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漫画 ウィキペディアから
『おろち』は、楳図かずおによる日本の恐怖漫画。またそれを原作とした2008年の日本の実写映画。『週刊少年サンデー』1969年25号から1970年35号に連載された。
不思議な能力を持ち、歳をとることのない謎の美少女「おろち」が、悲壮な運命に翻弄される人々の人生を見つめていくオムニバス形式の作品である。9つのストーリーから成り立っている。
おろちは作品を通しての狂言回し的存在ではあるが、ある人の人生をほとんどただ見つめるだけのこともあれば、みずからその不思議な能力を使ってストーリーに積極的に介入していく場合もある。超越した存在であり危機に陥ることもないが、最終話のみは自ら当事者と一体化することを強いられ、一転して凄絶な虐待や暴行を受けることになる。
楳図作品の中では、怪談的な恐怖よりも、人間誰もが心に持つ恐ろしい部分を描き出した心理的ホラーに近い作品である。ラストでのどんでん返しも多い。
「姉妹」と「血」の2編を基にしたストーリーとなる。2007年11月22日から東京都などで2か月間撮影が行われた。
楳図は『キネマ旬報』2008年10月下旬号にて「自身の作品の(ちゃんとした)初映像化」と高評価しており、一方で監督の鶴田法男との対談の際、鶴田は「そんなに楳図さんとシンクロしているとは思わなかった」という旨の発言をしている。
2009年3月21日発売。発売元は東映ビデオ、販売元は東映。
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