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フローリアン(Florian )は、いすゞ自動車が1967年(昭和42年)から1982年(昭和57年)まで生産・販売した中型乗用車である。
いすゞ・フローリアン PA20/30型 | |
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1967年11月初期型 | |
1970年10月改良型 | |
1977年11月改良型(S-II) | |
概要 | |
販売期間 | 1967年11月 - 1982年10月[1] |
デザイン | カロッツェリア・ギア |
ボディ | |
乗車定員 | 5名[2] |
ボディタイプ |
4ドアセダン 5ドアライトバン |
駆動方式 | FR[3] |
パワートレイン | |
エンジン |
G180型 1.8L C190型 2.0L ディーゼル |
最高出力 |
1.8L 115仏馬力/5,800rpm 2.0L ???仏馬力/?,???rpm |
前 |
前:ダブルウィッシュボーン[3] 後:リジッド・リーフ[3] |
後 |
前:ダブルウィッシュボーン[3] 後:リジッド・リーフ[3] |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,500 mm[3] |
全長 | 4,430 mm |
全幅 | 1,620 mm |
全高 | 1,445 mm[3] |
車両重量 | 1,345 kg |
その他 | |
最高速度 | 175km/h |
データモデル | 最終型 |
系譜 | |
先代 | いすゞ・ベレル |
後継 |
セダン: いすゞ・アスカ バン: いすゞ・ジェミネット ※ただし販売終了から3年間の空白期間あり |
駆動方式は当時一般的な後輪駆動。サスペンションは、先行するベレットが(Bタイプを除いて)四輪独立懸架であるのに対し、本車は前輪がダブルウィッシュボーン + コイルスプリング、後輪がリジッドアクスル + リーフスプリング、さらにリサーキュレーテッドボール式ステアリングギアという、非常にコンベンショナルな仕様であった。
当時ベレットのリアサスペンションに起因する転倒問題は、対症療法ながら一定の実用性を確保するまでには至っていたが、根本的な解決を見ておらず、やむなく後継車では後輪独立懸架の開発を中止したというのが実情である。しかし、フローリアンの前後の接地バランスやロードホールディングはよく煮詰められたものであり、限界時の挙動もわかりやすく好ましいもので、かつ、安全な特性となった。元々スポーツ志向のモデルではないこともあり、ファミリーカーとしての中庸な操縦安定性、および耐久性を企図した、手堅い設計である。
15年間の総生産台数は14万5,836台(うちバン42,625台、いすゞ自動車ウェブサイトより)。そのうち、販売期間中に累計13万1677台が新車登録された[1]。
「フローリアン」とはオーストリア皇帝の純白の愛馬の名前で、さらにその名は聖人フロリアヌスに由来する。この馬は「バンビ」で知られる児童文学作家フェーリクス・ザルテンの作品「白馬フローリアン」にも登場する。派生車種である117クーペが唐獅子のエンブレムをフロントグリルに持つのは、ジョルジェット・ジウジアーロが東洋を象徴するものとして唐獅子を選択し、エンブレムをデザインしたものであるが、本車の後期型(S-II)の一部が馬のエンブレムを付けるのは車名由来によるものである。
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