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『あしたのパスタはアルデンテ』(伊:Mine vaganti、英:Loose Cannons)は、2010年のイタリアのコメディ映画。監督はフェルザン・オズペテク、出演はリッカルド・スカマルチョとニコール・グリマウドなど。実家の老舗パスタ会社の経営を保守的で頑固な父親から引き継ぐことになったゲイの青年を描いている。イタリアのアカデミー賞にあたる第55回ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞では13のノミネートを受け、そのうち助演男優賞と助演女優賞の2部門で受賞している。また、イタリア映画記者組合による第65回ナストロ・ダルジェント賞では最多となる10部門でノミネートを受け、そのうち最優秀コメディ賞をはじめとする最多5部門で受賞を果たしている[3]。
あしたのパスタはアルデンテ | |
---|---|
Mine vaganti | |
監督 | フェルザン・オズペテク |
脚本 |
フェルザン・オズペテク イヴァン・コトロネーオ |
原案 |
フェルザン・オズペテク イヴァン・コトロネーオ |
製作 | ドメニコ・プロカッチ |
出演者 |
リッカルド・スカマルチョ ニコール・グリマウド |
音楽 | パスクァーレ・カタラーノ |
主題歌 |
パティ・プラヴォ 『Sogno』 |
撮影 | マウリツィオ・カルヴェージ |
編集 | パトリツィオ・マローネ |
製作会社 |
ファンダンゴ ライ・チネマ Apulia Film Commission Provincia di Lecce |
配給 |
01ディストリビューション セテラ・インターナショナル |
公開 |
2010年2月13日 (第60回ベルリン国際映画祭) 2010年3月12日 2011年8月27日 |
上映時間 | 113分 |
製作国 | イタリア |
言語 | イタリア語 |
製作費 | $9,100,000[1] |
興行収入 |
$10,994,715[2] $18,872,126[1] |
日本では2011年8月の通常公開に先立ち、同年4月30日に「イタリア映画祭2011」の特別上映作品として『アルデンテな男たち』の邦題で上映された[4]。
原題の「Mine vaganti」は「(何をしでかすか分からない)危険人物」「(いつ爆発するか分からない)浮遊機雷」の意味である。
南イタリアの古都レッチェで老舗パスタ会社を経営するカントーネ家。次男トンマーゾが、兄アントニオの社長就任を祝う家族の集まりのためにローマから帰郷する。トンマーゾはアントニオに、食事の席で自分が大学で文学を学び、作家を目指していること、そしてゲイであることを家族に告白するつもりだと語る。その夜、トンマーゾが告白を始めようとすると、それを遮るようにアントニオは自分がゲイであることを告白してしまう。保守的な父ヴィンチェンツォはアントニオを怒りのあまり勘当し、卒倒する。次期社長のアントニオが家を追い出されたために、トンマーゾはゲイであることを告白するタイミングを逸しただけでなく、兄に代わって仕方なくパスタ工場を共同経営者の娘アルバとともに運営することになる。やり手のアルバのおかげで何とか仕事をこなすトンマーゾだったが、心は晴れない。
そんなある日、トンマーゾがなかなかローマに戻って来ないことを心配した恋人マルコがゲイ仲間を連れてカントーネ家に現れる。彼らはカントーネ家の人々の前ではゲイであることを何とか隠していたが、トンマーゾと彼がゲイであることを知るアルバとともに海水浴に行くと、そこで彼らはあるがままの姿で楽しい時間を過ごす。仲間と別れて家に戻ったトンマーゾは、自分が作家を目指しており、家業を継ぐつもりのないことを家族にきっぱりと告げる。自由に生きることを選んだ孫息子の姿に接した創業者でもある祖母は、その夜、鏡の前で化粧をし、美しく着飾ると、重い糖尿病にもかかわらず、甘い菓子を大量に食べる。翌朝、祖母はいつものようにトンマーゾを起こしに来るが、それは幻で、祖母は菓子を食べることで自ら死を選んだのだった。
祖母の葬儀にアントニオもやって来る。祖母の遺言もあり、父ヴィンチェンツォはようやくアントニオを受け入れる。
Rotten Tomatoesによれば、18件の評論のうち高評価は72%にあたる13件で、平均点は10点満点中5.9点となっている[5]。
賞 | 部門 | 対象 | 結果 |
---|---|---|---|
ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞 | 作品賞 | ノミネート | |
監督賞 | フェルザン・オズペテク | ||
脚本賞 | フェルザン・オズペテク イヴァン・コトロネーオ | ||
製作者賞 | ドメニコ・プロカッチ | ||
助演女優賞 | イラリア・オッキーニ | 受賞 | |
エレナ・ソフィア・リッチ | ノミネート | ||
助演男優賞 | エンニオ・ファンタスティキーニ | 受賞 | |
撮影賞 | マウリツィオ・カルヴェージ | ノミネート | |
音楽賞 | パスクァーレ・カタラーノ | ||
主題歌賞 | パティ・プラヴォ 『Sogno』 | ||
美術賞 | アンドレア・クリザンティ | ||
衣裳賞 | アレッサンドロ・ライ | ||
編集賞 | パトリツィオ・マローネ | ||
ヨーロッパ映画賞 | 作曲賞 | パスクァーレ・カタラーノ | ノミネート |
観客賞 | |||
ナストロ・ダルジェント賞 | 最優秀作品監督賞 | フェルザン・オズペテク | ノミネート |
コメディ賞 | 受賞 | ||
脚本賞 | フェルザン・オズペテク イヴァン・コトロネーオ |
ノミネート | |
主演男優賞 | リッカルド・スカマルチョ 『La prima linea』の演技と合わせて | ||
助演男優賞 | エンニオ・ファンタスティキーニ | 受賞[注 1] | |
助演女優賞 | ルネッタ・サヴィーノ エレナ・ソフィア・リッチ |
受賞[注 2] | |
撮影賞 | マウリツィオ・カルヴェージ | 受賞 | |
美術賞 | アンドレア・クリザンティ | ノミネート | |
作曲賞 | パスクァーレ・カタラーノ 『Christine Cristina』『時の重なる女』とともに | ||
主題歌賞 | パティ・プラヴォ 『Sogno』 |
受賞 |
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