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○○まる水産
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○○まる水産(○○まるすいさん、〜まるすいさん)は、語尾に「〜まる」とつける若者言葉に、さらに居酒屋チェーン店「磯丸水産」の名称を組み合わせた2010年代後半の日本の流行語である[1][2][3]。使用例として、「ありがとう」を意味する「あざまる」から派生した「あざまる水産」、「OK」を意味する「おけまる」から派生した「おけまる水産」などの表現がある[2]。AMF「JC・JK流行語大賞」2018年上半期の「コトバ部門」第2位(「あざまる水産」)[4]、マイナビティーンズ「【2018年】10代女子が選ぶトレンドランキング」コトバ部門第3位(「○○まる水産」)[2]。
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発祥
「○○まる」の流行
派生元である語尾の「○○まる」は句点の「。」に由来するとされており、「おけまる」の例では「オッケー」を「おけ。」と省略し、さらに句点を「まる」と読むことで生まれたものであると解される。ただし、丸印「◯」が由来とする説もある[5]。また、「あざまる」の例については、webメディアのnumanが、略語の「あざます」と句点の「まる」が組み合わさったものと紹介している[4]。最古の用例はTwitterでは2007年、Yahoo知恵袋では2016年に確認されている [6]。
「○○まる」はフジテレビ系「めざましテレビ」による「女子高生流行語大賞2016」で第3位にランクインし、「柔らかい印象と可愛さを出す効果」があると説明された[7]。
Simejiによる「10代女子8000人が選んだ『流行りの若者言葉・略語』ランキング」(2019年)では「おけまる」が第8位に入った[8]。
「○○まる水産」への派生
「○○まる」が流行すると、居酒屋チェーン店「磯丸水産」の名称と「まる」が被り語呂が良いことから「○○まる水産」という表現が派生した[1][5]。確認されている最古の用例はTwitterでは2014年、Yahoo知恵袋では2018年である[6]。
webメディア「WURK」は、「○○まる水産」は女子高校生の会話やLINEでのやりとりの中から生まれた表現であると説明している[5]。一方、インフルエンサー・動画クリエイターの大関れいかがこの表現を発案したと見る向きもあり、webメディア「ミーティア」の川崎龍也が「大関れいかがVineで発した言葉の数々が若者の間で流行するなど影響力は大きいものがあります。例えば、卍(まんじ)やあざまる水産など。」と紹介している。文化放送「おとなりさん」(2022年12月5日)に大関本人が出演した際にも「あざまる水産作った人」と紹介され、大関自身が「磯丸水産から取ってのあざまる水産です。当時、“みざわ [注 1]”とかが流行ってて、そういう派生で繋げるっていうのが若者的に流行ってて」とコメントした[9]。
「あざまる水産」のような表現が一般にもっとも流行したのは、2018年から2019年頃である[10]。
「あざまる水産」は株式会社AMFが実施している「JC・JK流行語大賞」の2018年上半期「コトバ部門」第2位にランクインし、「ありがとうございます→あざっす→あざす→あざまる→あざまる水産、と進化した『ありがとう』の最新版」と紹介された。また、「企業名(商品名)×言葉」というフォーマットが同年のトレンドであることも指摘されている[4][11]。
また、情報サイト「grp by CROOZ」が開催しているギャル流行語大賞の2018年度版では、「あざまる水産」が5位にランクインした[12]。
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同様の派生表現の流行
文化放送「おとなりさん」で大関れいかが指摘したように、既にある表現に「派生で繋げる」ことで生み出される長い表現は2018年前後の若者言葉の流行であった[9]。
CanCamのライター松本美保は「2018年10代女子が選ぶトレンドランキング」の結果を受けて、「ちょっと前までは、『了解』のことを「り』と言ったり、『宜しく』を「よろ』と言ったり言葉を省略するのが流行っていましたが、今は『あげみざわ[注 1]』『おけまる水産』『~オブ~[注 2]』など長く話す言葉が流行しているんですね」と評している[1]。
numanは、「あざまる水産」と同時期に女子中高生の間で多用された語彙として「あげみざわ」のほか「やばたにえん[注 3]」を挙げ、「一昔前であれば、若い女性からは“オヤジギャグ”として避けられがちだった表現が、SNSや仲間内の会話など、様々なシーンで受け入れられやすくなっている」と分析した[10]。
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衰退
numanは2023年の記事で、「『あざまる水産』がもっとも流行したのは、2018~2019年頃。その後も使用されることは多く、若者を中心に伝わりやすい表現ではあるが、最先端の表現とは言い難い。現役の女子高生からすれば、既に古い表現となりつつある。」と評価している[10]。
名古屋テレビ放送「ドデスカ!」は2023年、雑誌egg元編集長で渋谷女子インターナショナルスクール校長の赤荻瞳監修の元、名古屋のZ世代70人を対象として「これまでに流行った若者言葉の生存率」を調査。3人以上の使用で「生存」と判定する基準を設けたところ、同年代の「タピる(タピオカドリンクを飲む)」などが「生存」していた一方で、「あざまる水産」は「やばたにえん」などと並び使用者3人未満で「絶滅」となった。赤萩は「言葉が長いと流行感が強く、ブームが落ち着いた後は古いイメージとなり、使われなくなる」との見解を述べた[14]。
用例
受賞
「○○まる水産」関連
- マイナビティーンズ「【2018年】10代女子が選ぶトレンドランキング」コトバ部門 第3位(「○○まる水産」)[2]
- AMF「JC・JK流行語大賞」2018年上半期「コトバ部門」 第2位(「あざまる水産」)[4]
- 「ギャル流行語大賞」2018年 第5位(「あざまる水産」)[12]
「○○まる」関連
脚注
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