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ISO 6709は経緯度や高度など座標値による地点位置の表現についての国際標準規格である。 表題は Standard representation of geographic point location by coordinates, 国際規格分類コードICS 35.040(文字集合と情報符号化)。
初版 (ISO 6709:1983) の制定当初はISO/IEC JTC 1/SC 32(情報技術を所管するISO/IEC第一合同専門委員会内に設置された、データの管理及び交換をつかさどる第32分科委員会)の所管に属していた。2001年に地理情報の標準化をつかさどるISO/TC 211に移管され、後に内容を大幅に拡張した第2版 (ISO 6709:2008) が制定された。
第2版は本文と付属書(AからHまで)からなる。本文および付属書 A・C は、具体的な表現に依存しない通則として、地点の表現に必要な項目を定める。付属書 D はヒューマンインターフェイスの表示形態について例示する。付属書 F・G は XML表現を例示し、付属書 H は初版の文字列表現を拡張したものを定める。
地理的な地点は次の4要素で指定される[1]。
最初の3要素は座標つまり数値であり、座標参照系はそれら数値と地球上の位置との関係を与える。本標準では座標参照系を ISO 19111 によって記述することもできるが、情報交換の目的では座標参照系が同一か否かだけが分かればよいことが殆どであるので、EPSG などの登録機関(レジストリ)が与える識別符号だけを書けばよいこととされている。
各座標を書く順序、正の値が指す方向、そして数値の単位は座標参照系によって定義されるものである。座標参照系の指定を欠く場合、次のように解さねばならない:
鉛直座標については座標参照系の指定を欠く場合の通則は与えられていない。
この規格の第1版を拡張したもの。緯度、経度、高度または深さ、座標参照系指定の順に区切り文字なし(スペースなどの間を空けず)に記述し、斜線 (/) で終わる。高度または深さがある場合には座標参照系の記述は必須である[2]。
緯度は符号を前置した数値である。符号は、北緯または赤道を正符号 (+)、南緯を負号 (-) で表す[3]。
数値の整数部の桁数は固定長である。桁数で単位を区別するため、必要に応じ先頭にゼロを埋めなければならない。小数点以下は精度に応じて桁数を定めなければならない。
整数部の桁数 | 単位 | 書式 | 例 |
---|---|---|---|
2 | 度 | ±DD | +40.20361 |
4 | 度分 | ±DDMM | +4012.22 |
6 | 度分秒 | ±DDMMSS | +401213.1 |
経度は符号を前置した数値である。符号は、東経または本初子午線を正符号 (+)、西経または180度を負号 (-) で表す[4]。
数値の整数部の桁数は固定長である。桁数で単位を区別するため、必要に応じ先頭にゼロを埋めなければならない[5]。小数点以下は精度に応じて桁数を定めなければならない。
整数部の桁数 | 単位 | 書式 | 例 |
---|---|---|---|
3 | 度 | ±DDD | -075.00417 |
5 | 度分 | ±DDDMM | -07500.25 |
7 | 度分秒 | ±DDDMMSS | -0750015.1 |
参照座標系は接頭辞 CRS から始まる。書式は以下のいずれか。
ただし、規格票の例では唯一 CRSWGS_84 だけが用いられている。
付属書 C の概念モデルに基づく XML 表現では名前空間 http://www.isotc211.org/2006/gpl を用いる。 ただし、2011 年 8 月現在、予定された位置には XML Schema が置かれていない。
<gpl:GPL_CoordinateTuple xmlns:gpl="http://www.isotc211.org/gpl"> <gpl:tuple srsName="urn:ogc:def:crs:EPSG:6.6:4326"> 35.89421911 139.94637467 </gpl:tuple> </gpl:GPL_CoordinateTuple>
利用者コミュニティの定めが特段ない場合、次の形式が提案(suggest)される:
例:
50°40'46,461"N 95° 48'26,533"W 1 123,45m
.50°03'46,461"S 125° 48'26,533"E 978,90m
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