Loading AI tools
フランスのガス・電力事業者 ウィキペディアから
エンジー(仏: Engie S.A.)は、フランスに基盤を置く電気事業者・ガス事業者で、世界約70カ国に拠点を持ち、電力・ガスの供給で世界2位の売上高を持つ[2]。2008年7月22日、フランスガス公社 (GDF)と旧スエズの合併により、GDFスエズの社名で成立した。GDFスエズはスエズから分離して設立されたスエズ・エンバイロメント(現スエズ)の株式を約35%保有していた。2015年4月24日に現在の社名への変更を発表した[3]。エンジーはユーロネクスト・パリに上場しており、CAC 40の構成銘柄である。
種類 | 公開会社 |
---|---|
市場情報 | Euronext: ENGI |
本社所在地 |
フランス パリ郊外ラ・デファンス トゥールT1 (T1タワー) |
設立 | 2008年6月22日 |
業種 | 電気・ガス業 |
事業内容 | 電気事業、天然ガスの生産・販売 |
売上高 | 844億8000万ユーロ(2010年)[1] |
営業利益 | 87億9500万ユーロ(2010年)[1] |
純利益 | 46億1600万ユーロ(2010年)[1] |
純資産 | 707億2000万ユーロ(2010年)[1] |
総資産 | 1846億6000万ユーロ(2010年)[1] |
従業員数 | 236,120人(2010年)[1] |
主要株主 | フランス政府 35.9% |
関係する人物 | ジェラール・メストラレ (会長兼CEO) |
外部リンク | ENGIE |
2006年2月25日、ド・ヴィルパン首相が、世界最大の天然ガス供給事業者を作ることを目的に、GDFとスエズの合併を発表した[4]。
フランス政府はGDFの発行済株式数を80%以上保有していたため、2社の合併のためには法律を改正する必要があった。サルコジ大統領はド・ヴィルパンの2社合併案に最初は反対していたものの[5]、イタリアの電力会社エネルの買収から逃れるために、最終的にド・ヴィルパン案を受け入れた[6]。GDFとスエズの合併案は合併案提示以前の3年間、電力料金引き上げを抑えていたため、合併されると電力料金を引き上げかねないと理由で極左政党から[7]、また、左翼ド・ゴール主義者や 労働組合からは合併の経緯が不透明だと非難された[8][9]。
2006年12月7日、法案No.2006-1537:GDF民営化法案が承認され、2007年9月3日には、2社が、GDF株21株とスエズ株22株の株式交換の形で、合併に至った旨を発表した[10]。
欧州委員会が提示する条件を満たすために、GDFはベルギーの電力会社であるSociété productrice d'électricité_(SPE)の発行済株式数約25%・515百万ユーロを、第一先買権を発動する—つまり、フランス電力公社がSPEの株式を購入するのを防ぐ—権利付きでSPEの株主であるセントリカに売却した[11][12]。 一方、スエズは保有していたベルギーの天然ガス事業者のFluxysの株式をイギリスのファンドEcofinに[13]、DistrigazをイタリアのEniに売却することとなった[14]。
GDFスエズは2008年7月22日に発足した。フランス政府の株式保有割合は約80%から35%にまで減少、水道事業をスエズ・エンバイロメント(現スエズ)として分社化することとなった。
2009年7月、欧州委員会はGDFスエズとE.ONの2社に対し、MEGAL pipelineに関する取り決めに対し、それぞれ553百万ユーロの制裁金を課した[15][16]。553百万ユーロの金額は欧州委員会が下した金額として2番目の大きさ、エネルギー業界に対しては最大の金額となった[15][17]。MEGAL pipelineに関する取り決めとはE.ONが2003年に買収したルールガス(Ruhrgas)とGDFが1975年に互いの市場に参入しないということであり、この取り決めは2005年に破棄されていたものだった[15]。
前身であるスエズ、Compagnie nationale du Rhône (CNR)、Electrabel、 Société Hydro Electrique du Midi (SHEM)に対する補助金により、GDFスエズ時代に、フランスにおいて、フランス電力公社に次ぐ電力事業者となった[18][19]。発電量の約70%は、水力発電、風力発電といった再生可能エネルギーである[20]。とりわけ、風力発電は2007年から2008年にかけて、GDFスエズが積極的に攻勢に出ており、La Compagnie du Vent[21]、Nass & Wind[22]、Erelia[23]といった企業を買収していった。
エンジーは天然ガスによる火力発電所をダンケルクに保有しているが、2013年までに10ギガワットの発電量を目標に、フォス=シュル=メール、Montoir-de-Bretagne、サン=ブリユーなどに天然ガスによる火力発電所を建設している。また、Curbansには太陽光発電のプロジェクトがある[20]。
エンジーはフランス以外の国々にも電力事業を展開している。オランダ、ベルギーの二国には欧州第5位の電力事業者[24]であるElectrabel [25]、ブラジルにはTractebel Energia [26]、タイにはGlow Energy [27]、北米、ラテンアメリカにはSuez International Unitを通して電力事業を展開している。エンジーは火力、水力、風力、原子力、コジェネレーション、バイオマス発電といった様々なタイプの発電所がある[28]。
フランスでは以下のように事業を展開している。
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.
Every time you click a link to Wikipedia, Wiktionary or Wikiquote in your browser's search results, it will show the modern Wikiwand interface.
Wikiwand extension is a five stars, simple, with minimum permission required to keep your browsing private, safe and transparent.