CFMインターナショナル CFM56
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CFMインターナショナル CFM56(アメリカ軍識別符号:F108)シリーズエンジンは、CFMインターナショナルによって開発、生産されている、推力が18,500-34,000ポンドの高バイパス比のターボファンエンジンである。CFMインターナショナルは、スネクマとゼネラルエレクトリックの出資比率が50%-50%の合弁事業である。GEは高圧タービン・高圧圧縮機・燃焼器など、スネクマはファン・低圧タービン・ギアボックスなどを生産している。このエンジンの最終組み立ては、アメリカのGEのオハイオ州 EvendaleとフランスのスネクマのVillarocheのそれぞれの工場で行われ、完成されたエンジンの販売はCFMインターナショナルが行う。
CFM56 | ||
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要目一覧 | ||
種類 | 2軸式高バイパスターボファンエンジン | |
製造国 | フランス/アメリカ合衆国 | |
製造会社 | CFMインターナショナル | |
製造数 | 22,208 (2011年6月時点) | |
1台あたりの値段 | US$1000万ドル (簿価)[1] | |
最初の運転 | 1974年6月 | |
主な搭載機 | エアバスA320 エアバスA340 ボーイング737 クラシック / Next Gen. ダグラス DC-8 スーパー 70 ボーイング KC-135R ストラトタンカー | |
形式 | 2軸式ターボファンエンジン | |
全長 | 98.7 in (2.5 m) | |
直径 | 61 in (1.55 m) (ファン) | |
重量 | 5,216 lb (2,366 kg) (乾燥時) | |
圧縮機 | ファン:単段、低圧圧縮機:3段 高圧圧縮機:9段 | |
燃焼器 | アニュラ型 | |
タービン | 高圧タービン:1段 低圧タービン:4段 | |
推力 | 19,500 lbf (86.7 kN) | |
圧縮比 | 32.8:1 | |
バイパス比 | 5.5:1 | |
推力/重量比 | 3.7:1 | |
空気流量 | 677 lb/s (307 kg/s) | |
CFM56の最初の運転は1974年[2]で、当初政治的な問題があったにもかかわらず、現在では最も普及したターボファンエンジンの一つになっており、主要な4型式はこれまで世界中で20,000基以上生産されている[3]。
世界で最も多く生産された旅客機であるボーイング737を始め、エアバスA320やA340などのパワープラントとして採用されているため、CFM56の生産数は多い。他にもアメリカ空軍のKC-135R空中給油機のエンジン更新プログラムにおいてF108として採用され、KC-135AのJ57 ターボジェットエンジンから大きな性能向上を果たした例がある。エアバスA340-200と300 シリーズにおいてはCFM56-5Cのみが採用され、同様にエアバスA320でも搭載される。
運用開始当初はファンブレードに起因する事故を複数回経験しており、その中にはブリティッシュミッドランド航空92便不時着事故も含まれる。しかしながら、エンジンの改良によって解決された。2010年1月の時点において、CFM56の累計飛行時間は47,000万時間以上(53,000年に相当)に達する[4][5][6]。