Berkeley Open Infrastructure for Network Computing
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Berkeley Open Infrastructure for Network Computing(バークレー・オープン・インフラストラクチャ・フォー・ネットワーク・コンピューティング)、略称 BOINC(ボインク、発音 [bɔɪŋk] – "oink"と韻を踏む[2])は、ボランティア・コンピューティングとグリッド・コンピューティングのためのオープンソースのミドルウェア・システムである。もともとはSETI@homeプロジェクト(2020年3月31日終了)をサポートするために開発されたが、数学、言語学、医学、分子生物学、気候学、環境科学、宇宙物理学などの多様な分野で、他の分散アプリケーションのためのプラットフォームとして一般化された[3]。BOINCは、研究者が世界中の複数のパーソナルコンピュータの膨大な処理資源(英語版)を利用できるようにすることを目的としている。
macOS上で動作するBOINC Manager 7.6.22 | |
開発元 | カリフォルニア大学バークレー校 |
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初版 | 2002年4月10日 (22年前) (2002-04-10) |
最新版 | |
最新評価版 | |
リポジトリ | |
プログラミング 言語 |
C++ (client/server) PHP (project CMS) Java/Kotlin (Android client) |
対応OS |
Windows macOS Linux Android |
種別 | ボランティア・コンピューティング |
ライセンス |
GNU Lesser General Public License[1] Project licensing varies |
公式サイト |
boinc |
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BOINCの開発は、カリフォルニア大学バークレー校の宇宙科学研究所(en:Space Sciences Laboratory, SSL)に拠点を置き、SETI@homeのリーダーでもあるデビッド・P・アンダーソン(英語版)(David P. Anderson)が率いるチームから始まった[4]。高性能分散コンピューティング・プラットフォームとして、BOINCは、2020年3月17日時点で、世界中の約137,805人のアクティブな参加者と791,443台のアクティブなコンピュータ (ホスト) を集め、平均41.548ペタフロップスで処理する[5] (スーパーコンピュータTOP500リスト上の個々のスーパーコンピュータと比較した場合、世界で5番目に大きな処理能力となる)。全米科学財団 (NSF) は、SCI/0221529[6]、SCI/0438443[7]、SCI/0721124[8]の各賞を通じてBOINCに資金を提供している。ギネス世界記録では、BOINCは世界最大の計算グリッドとしてランク付けしている[9]。
BOINCのコードは、Microsoft Windows、macOS、Android[10]、Linux、FreeBSD[11]を含む様々なオペレーティングシステム上で動作する。BOINCはGNU Lesser General Public License (LGPL)の条件でリリースされたフリーソフトウェアである。