2019年6月9日香港逃亡犯条例改正案反対デモ
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2019年6月9日香港逃亡犯条例改正案反対デモ(2019ねん6がつ9にち ほんこんとうぼうはんじょうれい かいせいあんはんたいデモ、中国語の正式名称:「守護香港反送中」大遊行[17]、中国語の通称:6月9日大遊行、69大遊行[18])は2019年逃亡犯条例改正案への反対[注釈 1]を目的として[19]、民間人権陣線(民陣)の主催で2019年6月9日に行われたデモである[20]。改正案の香港立法会での審議をめぐり、5月3日から24日まで民主派と建制派の間で議員の間でもみ合いになるほどの激しい攻防があったが、政府は改正案委員会の審議を待たずに6月12日に第二読会を再開することを決定した[21]。これにより、逃亡犯条例改正案の反対運動は5月末には社会運動に発展した[21]。2019年6月9日のデモは反対運動における初の大規模なデモであり、同日には香港のほか世界中で29の都市で集会が開催された[22]。デモの後、政府は第二読会の予定を変更しないと発表したが[23]、第二読会の予定日である6月12日に大規模デモが行われ、参加者が主要道路を占拠するなどした結果、審議が延期された[24]。その後、6月15日に法案審査のさらなる延期が発表された[4]。
2019年6月9日香港逃亡犯条例改正案反対デモ | |||
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2019年-2020年香港民主化デモ内で発生 | |||
日時 | |||
場所 | |||
原因 | 2019年逃亡犯条例改正案への不満 | ||
目的 |
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手段 |
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結果 |
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参加集団 | |||
指導者 | |||
人数 | |||
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死傷者数 | |||
負傷者 | 警察8名、ジャーナリスト1名、デモ参加者複数が体調不良[12][13][14] | ||
逮捕者 | 19人[15] ほか358人が身元を記録され、顔写真を撮られた上で警察が起訴の可能性を留保した[16] | ||
起訴者 | 14人(2020年1月2日時点) |
デモ主催者の民陣は6月2日に警察から「不反対通知書」(Letter of no objection[注釈 2])を受け取り、9日15時より銅鑼湾のヴィクトリアパークの芝生から出発して金鐘の立法会総合ビル(中国語版)まで行進することを許可された[26]。民陣はデモの主催にあたり、30万人の参加を呼びかけたが[27]、9日の14時までにヴィクトリアパークの芝生の8割がデモ参加者であふれたため、15時から40分前倒しして14時20分にデモ行進を開始した。以降デモ隊は18時すぎまでにヴィクトリアパークを出発し[28]、22時に民陣がデモの終了を宣言した[29]。デモの参加者数は、主催者発表では103万人[30]、警察発表ではヴィクトリアパークから出発した時点で15万3千人、最も多い時点で24万人である[28]。主催者発表の103万人という参加者数は、2003年7月1日香港デモ(中国語版)における50万人を大幅に上回る数字であるが[31]、1週間後の2019年6月16日香港逃亡犯条例改正案反対デモでさらにこれを上回る数字が発表されている。このデモは世界中のマスコミから広く注目され、10日には『ニューヨーク・タイムズ』[32][33]と『ワシントン・ポスト』[34]が1面でデモについて報じた。