1984年のワールドシリーズ
メジャーリーグベースボールの第81回優勝決定シリーズ / ウィキペディア フリーな encyclopedia
1984年の野球において、メジャーリーグベースボール(MLB)優勝決定戦の第81回ワールドシリーズ(だい81かいワールドシリーズ、81st World Series)は、10月9日から14日にかけて計5試合が開催された。その結果、デトロイト・タイガース(アメリカンリーグ)がサンディエゴ・パドレス(ナショナルリーグ)を4勝1敗で下し、16年ぶり4回目の優勝を果たした。
1984年のワールドシリーズ | |||||||
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シリーズ情報 | |||||||
試合日程 | 10月9日–14日 | ||||||
観客動員 | 5試合合計:27万1820人 1試合平均:05万4364人 | ||||||
MVP | アラン・トランメル(DET) | ||||||
ALCS | DET 3–0 KC | ||||||
NLCS | SD 3–2 CHC | ||||||
殿堂表彰者 | スパーキー・アンダーソン(DET監督) ジャック・モリス(DET投手) アラン・トランメル(DET内野手) ディック・ウィリアムズ(SD監督) リッチ・ゴセージ(SD投手) トニー・グウィン(SD外野手) ダグ・ハーヴェイ(審判員) | ||||||
チーム情報 | |||||||
デトロイト・タイガース(DET) | |||||||
シリーズ出場 | 16年ぶり9回目 | ||||||
GM | ビル・ラジョイ | ||||||
監督 | スパーキー・アンダーソン | ||||||
シーズン成績 | 104勝58敗・勝率.642 AL東地区優勝 | ||||||
分配金 | 選手1人あたり5万1831.36ドル[1] | ||||||
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サンディエゴ・パドレス(SD) | |||||||
シリーズ出場 | 球団創設16年目で初 | ||||||
GM | ジャック・マキーオン | ||||||
監督 | ディック・ウィリアムズ | ||||||
シーズン成績 | 092勝70敗・勝率.568 NL西地区優勝 | ||||||
分配金 | 選手1人あたり4万2425.56ドル[1] | ||||||
全米テレビ中継 | |||||||
放送局 | NBC | ||||||
実況 | ビン・スカリー | ||||||
解説 | ジョー・ガラジオーラ・シニア | ||||||
平均視聴率 | 22.9%(前年比0.4ポイント下降)[2] | ||||||
ワールドシリーズ
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両球団のオーナーがともにファーストフード店経営で財を成したことから、今シリーズは "ファーストフード・シリーズ"(Fast-Food Series)とも呼ばれる[注 1][3]。タイガース監督のスパーキー・アンダーソンとパドレス監督のディック・ウィリアムズは、それぞれ別球団の監督として1972年のワールドシリーズでも対戦しており、シリーズでの顔合わせは12年ぶりだった[注 2][4]。アンダーソンは今シリーズの優勝により、アメリカンリーグとナショナルリーグの両方の球団でシリーズ優勝を達成した史上初の監督となった[注 3][5]。シリーズMVPには、第4戦で2本塁打を放ちチームの全得点を稼ぐなど、5試合で打率.450・2本塁打・6打点・OPS 1.300という成績を残したタイガースのアラン・トランメルが選出された。トランメルはパドレスの本拠地から3マイル(約4.8km)ほどの近場で幼少期を過ごし、自身が11歳のときにパドレスが創設されて以来のファンだったが、今シリーズではそのパドレスの初出場初優勝を阻んだ[6]。
ワールドシリーズでは1976年から指名打者(DH)制度が導入され、1985年までの10年間は、偶数年は全試合で採用、奇数年は全試合で不採用とされていた。1986年からは規則が変更され、年度にかかわらずアメリカンリーグ球団の本拠地では採用、ナショナルリーグ球団の本拠地では不採用となった[7]。全試合DHありのワールドシリーズは、このあと2020年まで途絶える。