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薯童説話(しょどうせつわ、ソドンせつわ)は、『三国遺事』巻二・紀異・武王条に記された、百済の第30代王武王についての逸話。『三国史記』百済本紀に記された武王の記述とは異なっており、武王についての歴史的事実というよりは多くの時代の言い伝えが複合形成されたものである可能性が強い。武王条の分注においても、「古本に武康と記すものがあるが、百済には武康はいない[1]」としており、金官伽耶の武康王との混同があることも指摘されている。
以下は『三国遺事』紀異・武王条の要約。
李丙燾はこの説話に対して、武王の時代には百済と新羅とは対立関係にあったこと、通婚の事例がないことから、武王についての歴史的事実ではないとして強く否定し、新羅と百済との通婚のあった東城王の諱の牟大(ムデ)が、薯童(マドン)と類音である、と解釈した。これに対して金思燁は、史実にこだわる必要はなく寺院縁起の地名説話と解釈した[4]。武王の出生について、竜は王を意味するので武王が王の私生児だと解釈する学説もある。[5]
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