薬剤耐性
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薬剤耐性(やくざいたいせい、drug resistance)、あるいは単に耐性とは、生物が自分に対して何らかの作用を持った薬剤に対して抵抗性を持ち、これらの薬剤が効かない、あるいは効きにくくなる現象のこと。薬剤抵抗性、AMR、薬物耐性とも呼ばれる。
近年、抗菌薬が効かない薬剤耐性(AMR)をもつ細菌が世界中で増えている。2013年AMRに起因する死亡者数は低く見積もって70万人とされていたが、2019年には127万人に増加[1][2]。さらに何も対策を講じない場合、国立感染症研究所は2050年に世界で1,000万人の死亡が想定され、癌による死亡者数を超えると報告している[3]。またすべての抗菌薬が効かなくなった場合、2050年の人口は7億人減少するとも言われている[4]。
原因は抗菌薬の不適切使用にあり、抗菌薬の使用量を減らすことが求められている。世界の抗菌薬の約70%は畜産業で使用されており[5]、耐性菌の発生源のリスクとなることから[6][7][8]、多くの国は、畜産動物に対する抗菌薬の使用を削減するための措置を講じている[9]。