神々の愛 (カラッチ)
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『神々の愛』(かみがみのあい、英: The Loves of the Gods)、または『ファルネーゼ画廊のフレスコ画』(ファルネーゼがろうのフレスコが、伊: Affreschi della Galleria Farnese)は、イタリア・バロック絵画のボローニャ派の巨匠アンニーバレ・カラッチと工房による一連の壮大なフレスコ画群で、ローマのファルネーゼ宮殿 (現フランス大使館) の西翼にある。フレスコ画群の中心となる穹窿天井のフレスコ画は、制作後たちまち大きな反響を呼び[1][2]、アンニーバレの名を知らしめることとなった[1]だけでなく、以後ヨーロッパ中の宮殿装飾の範となった[3]。後世に、このフレスコ画は16世紀のマニエリスムからローマにおける17世紀のバロック、古典主義への発展を予期する様式転換を反映するものと見なされ、長らくミケランジェロのシスティーナ礼拝堂の絵画、ラファエロの間の絵画 (ともにヴァチカン宮殿) と並び、世界最高の絵画と称された[2][3]。