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中華料理のうち江蘇省に発祥した郷土料理、蘇菜 ウィキペディアから
江蘇料理(こうそりょうり、中国語 江蘇菜、江苏菜 ジアンスーツァイ Jiāngsū cài、あるいは蘇菜、苏菜 スーツァイ Sū cài)は、中国の江蘇省に発祥した郷土料理で、中国八大料理(八大菜系)のひとつ。上海料理の原型であり、明の都であった南京、豪商が贅沢な料理を生み出した揚州、文人が多く集まった蘇州など、各地で異なる料理がある。
江南地方の肥沃な平野の農産物、長江水系や東シナ海の豊かな淡水魚・海水魚や水鳥、および江南の発達した都市文化から生まれた料理で、江蘇料理、または同系の上海料理(滬菜)が、山東料理(魯菜)・四川料理(川菜)・広東料理(粤菜)と共に中国四大料理の一つにも数えられる。
味は全体的に淡白で、旬の素材のうまみを生かすことを重んじる。一般的に素材がやわらかくなるまで調理するが、形が崩れてしまうほどにはやわらかくしない。また、各皿の盛り付けにあたり色や形の調和を重んじ、スープ(湯)を用いて風味を増すことに重点を置く[1]。
江蘇料理は4つの種類に分かれる。広義の江蘇料理には、これに上海料理が加わる。
南京料理は長江沿いの南京を発祥の地としており、繊細な見た目と穏やかな味が特徴である。
川魚や鴨などのほか野菜を多用する。とくに「金陵三草」と呼ばれる菊花脳(菊花澇とも。キク科の植物)・枸杞頭(クコ)・馬蘭頭(キク科の植物)の野菜三種、「早春四野」と呼ばれる芥菜(カラシナ)・馬蘭頭・蘆蒿・野蒜の野菜四種はよく使われる。
淮揚料理は長江南北の揚州・淮安・鎮江を発祥の地とする。「揚菜 ヤンツァイ yángcài」とも呼ばれる。
材料選びと包丁使いの技が進んでおり、味は淡白であっさりとし、スープなどに優れている。
蘇錫料理は長江の南の湖水地帯で古来からの都会である蘇州・無錫・常州を発祥の地とし、蘇州料理(蘇菜)と無錫料理(錫菜)に分かれる。
酒糟を調味に多く使い、周囲の湖や河川から獲れる各種の水産物の扱いに優れており、味は甘く比較的濃い。
徐海料理は江蘇省北部の海岸地帯にある徐州と連雲港(海州)を発祥の地とし、味ははっきりとし、海産物と野菜の使い方に優れる。
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