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フウチョウ科(フウチョウか、Paradisaeidae)は、鳥類スズメ目の科である。
フウチョウ(風鳥)と総称される。ゴクラクチョウ(極楽鳥)の別名でも知られるが、正式な和名としては採用されていない。 パプアニューギニアでは国鳥とされている[1]。
オーストラリア区の熱帯に生息し、特にニューギニア島には多数の固有種が生息する。
雄の成鳥が美しい飾り羽を持ち、繁殖期に多彩な求愛ダンスを踊ることで知られる。雌の成鳥は地味な外見をしている。
16世紀、ヨーロッパに初めてオオフウチョウがもたらされた時各個体は、剥製にする際に交易用に翼と足を切り落とされた状態で運ばれていた。そのため、この鳥は一生枝にとまらず、風にのって飛んでいる bird of paradise (天国の鳥)と考えられた。また、その昔風をえさにしていたとされることから「風鳥」と名づけられた。
カラス上科の中でフウチョウ科など7科が単系統を形成するが、それらの系統関係は不確実である。フウチョウ科・モズ科 Laniidae・オオツチスドリ科 Corcoracidae が単系統をなす[2]、もしくはフウチョウ科とカササギヒタキ科 Monarchidae が近縁である(ただしモズ科はサンプリングされていない)[3]とする説がある。
フウチョウ科は5つの系統に別れ、基底から順に A–E と仮称される[4]。
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伝統的なフウチョウ科は Mayr (1962) により2亜科に、あるいは3亜科に分けられてきた。しかしフウチョウモドキ亜科 Cnemophilinae とされたカンムリフウチョウモドキ属 Cnemophilus・ツノハシフウチョウモドキ Loboparadisea は大きく離れた別系統であり、フウチョウモドキ科 Cnemophilidae として分離された。
Mayr は残り全てをフウチョウ亜科 Paradisaeinae とした。ただし、manucode と総称されるテリカラスフウチョウ属 Manucodia・ナキカラスフウチョウ Phonygammus をその基底群とし、独立したテリカラスフウチョウ亜科 Manucodinae とする説もあった。実際の系統ではそれらはカラスフウチョウ Lycocorax と共にフウチョウ科の基底群 Clade A を作る。
亜科分類に諸説ありフウチョウ科自体から外す説もあったハナガオフウチョウ Macgregoria は、系統的に大きく離れたミツスイ科 Meliphagidae に移された。
伝統的にはフウチョウ科に含まれないクロチメドリ属 Melampitta を、Sibley & Ahlquist (1987) はフウチョウ科(+フウチョウモドキ科)の基底だとした。実際はフウチョウ科とは別系統だが、そう遠くない系統位置にある[2]。
フウチョウ科に含める説があったビロードムシクイ Lamprolia は、近縁なオウギビタキ科 Rhipiduridae に移された。
Sibley & Ahlquist (1990) ではフウチョウ族 Paradisaeini とされ(ただしフウチョウモドキ亜科・クロチメドリ属を含む)、カラス亜科に分類されていた。
属と種は国際鳥類学会議 (IOC)[5]より。15属41種。
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