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麻雀の上がり役のひとつ ウィキペディアから
断么九(タンヤオチュー[1])は、麻雀における役のひとつ。么九牌(一九字牌)を一切使わず、中張牌(数牌の2〜8)のみを使って手牌を完成させた場合に成立する[2]。1飜[2]。タンヤオと略すことが多い。
成立しやすく、他の役と複合しやすいため、立直や平和とともに麻雀における基本の役と言われている。平和と複合した時は「タンピン」[2]、タンヤオでリーチをかけた場合は「メンタン」、タンピンでリーチを掛けた場合は「メンタンピン」と呼ばれる。一方でタンヤオと複合可能な役には門前役や喰い下がり役が多いため、鳴いた場合は後述のクイタンが認められていても一変して安手になることが少なくない。しかしドラを絡ませることで、のみ手であっても高得点を狙える。
副露したタンヤオはクイタン(喰いタン[2]、など)と呼ばれるが、クイタンを認めるかどうかは地域やルールによって異なっている。 戦前の書籍[3]では門前役限定とはしていないため、歴史的に見てもクイタンは認められるものである。 関東式のリーチ麻雀はクイタンを認めている場合が多く、地方に多い先付けルールではクイタンなしとしている場合が多い。先付けルールの中でも、「クイタンのみでは和了できないものの、他の役と複合すればクイタンの1翻を認める」「対々和の場合に限って、クイタンを認める」とするケースもある。ネット麻雀ではクイタンあり(ごく一部ではクイタンなしを選択可能)になっている場合が多いが、フリー雀荘やセットでは念のためメンバーや対戦相手に確認しておいたほうが無難である[2]。
(例)メンゼンのケース
(例)片和了のケース
(例)副露したケース/三色同順との複合
(例)対々和との複合
(例)清一色との複合
タンヤオは刻子・槓子の符が么九牌よりも低い中張牌のみで構成するという性質から、一般に符が上がりにくく、符ハネしにくいという性質があり、多くの場合は食いタンやメンゼンツモでは30符、メンゼンロンでは40符に収まる。以下はタンヤオの符ハネするかどうかに関する例である。
(例)メンゼンで暗槓があるケース
(例)メンゼンで暗刻が2つあり嵌張待ちのケース
(例)副露したケース/明槓を利用した符ハネ
(例)タンヤオとして3翻以下での理論上の最高符
いずれも70符3翻の満貫であることは変わりないが、切り上げ前の符としては上の例の方が多い。
(例)槓子も複数の暗刻もないケース
「断么九」の「么」は、「公」の2画目を取った字形である。この文字は「幺」の俗字であるが[4]、日本国内では竹書房『近代麻雀』をはじめ[1]、「么」の字が広く用いられている[5][6][7][8]。但し、「幺」はJIS X 0208に含まれるのに対し「么」はJIS X 0213収録であり、すべての日本語環境で表示できるわけではないので、代用として「断幺九」の表記が用いられる場合がある[9]。
中国語圏の場合、繁体字では「么」が正字で、簡体字では「幺」が正しい(簡体字では「么」が「麼」として使われているため)。よって中国語圏における日本式麻雀(リーチ麻雀)愛好者の間では「斷么九」と「断幺九」の表記が混在しており(zh:断幺九)、中国企業開発の日本式麻雀オンラインゲーム『雀魂』(運営:Yostar)は簡体字のため「断幺九」の表記をとっている[10]。一方、台湾の日本式麻雀愛好家によるルール紹介動画では「斷么九」で書かれている[11]。
なお、「断公九」の表記もインターネット上を中心に散見されるが、「么(幺)」は小さいの意、転じて数字の一を表す漢字であり[4]、「断么九」で「(数牌のうち)1と9を断つ」の意であるため、「断公九」では意味が通らず誤りである。
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