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大韓民国の国歌 ウィキペディアから
(あいこっか、韓: 애국가、愛國歌)は、大韓民国(韓国)の国歌。
作曲者は安益泰、作詞者は尹致昊だったと韓国政府の公式文書から判明している[1][2]。 音程が高いため、声変わりをした男性には歌いづらいとの指摘がある。そのため2014年8月、教育現場では新たに音程を2つ下げた愛国歌が導入された[3]。
現在の愛国歌の歌詞は、1896年の獨立門定礎式の際、白頭山を歌った愛国詩にアメリカ人宣教師たちが賛美歌として伝えたスコットランド民謡 "Auld Lang Syne"(日本では「蛍の光」)のメロディーをつけて歌ったものとも、また三・一運動直後、上海で樹立された大韓民国臨時政府により採用されたものとも言われる。
日本統治下ではその愛国的な歌詞が禁止されていたとする韓国人もいるが、もし事実だとすればそれは朝鮮総督府が歌詞の内容を吟味して禁止したのか、それとも単に朝鮮語の歌舞曲を禁止したためなのか判然としない。いずれにせよ在外朝鮮民族によって愛唱され、上海の大韓民国臨時政府はこれを国歌として指定した。日本の終戦からちょうど3年後の1948年8月15日の光復節の独立記念式典で、スコットランド民謡のメロディーは姿を消し、代わりに安が1935年に作曲した管弦楽曲「韓国幻想曲」の終曲のメロディーを同じ歌詞にのせた新「愛國歌」が歌われた。
光復節後、程なく1948年の李承晩大統領による大統領令により、国歌「愛國歌」は安作曲のものと定められた。
なお、韓国の各放送局ではその日の放送開始・終了時刻(24時間放送が行われるラジオでは1日の基点となる時間帯、おおよそ午前5時前)に愛国歌の演奏を行うことになっており、KBSの各チャンネルでは放送開始(基点)時間前にはそれをフルコーラス演奏する。その他、韓国の民放、MBCとSBSなどでも流している。演奏中には色々な風景や国柄を反映する映像(近代オリンピックや国際大会でメダルを受賞した人の映像や、大韓民国軍兵士が勤務している光景、工場や名勝地、ソウル特別市の風景や日常生活の光景)が流れる。
韓国の市民権を取得するための試験の一つに、「愛国歌の1番を(歌詞を見ずに)歌う」という項目がある[3]。
なお、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の国歌も「愛国歌」という名だが、歌詞もメロディーも全く異なるものである。
2006年3月の報道によると、1942年にドイツのベルリン・フィルハーモニー(旧フィルハーモニー)で開催された「満洲国建国10周年記念音楽会」において、安がベルリン放送交響楽団を指揮して、自ら作曲した「満洲国祝典音楽」を演奏している7分間のフィルムが発見された。フンボルト大学ベルリンの音楽学科に留学中の学生が発見し、朝鮮日報に持ち込んだもので、フィルムに収められた「満洲国祝典音楽」には、「韓国幻想曲」と同じメロディが使われていたとされる。フィルムの発見者は、愛国歌の歌詞「華麗な山河、朝鮮半島、私の愛、朝鮮半島、あなたがただけだよ」の部分とほぼ同じ旋律が登場し、歌詞の内容は異なるが、「満洲国祝典音楽」と「韓国幻想曲」の合唱部分の旋律は、誰が聴いてもうり二つに感じるほどだと主張している[4]。
安益泰は1965年に没しており、没後50年後の2015年まで著作権が存在していた。このため「愛國歌」は国歌としては珍しく著作権料支払い問題を抱えていた。2003年12月には韓国音楽著作権協会 (KOMCA) が、試合前にこの曲を演奏したKリーグの2チームを告訴している[5]。2005年3月に安の遺族は著作権を韓国政府に寄贈し、ようやくほとんどの国歌と同様にパブリックドメイン扱いとなった。
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ハングル原文 (公式) | ハングル・漢字混じり | ラテン文字転写 (文化観光部2000年式) | 日本語訳 |
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