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海風型駆逐艦 ウィキペディアから
山風(やまかぜ)は、大日本帝国海軍の駆逐艦で[4]、海風型駆逐艦の2番艦である[5]。同名艦に白露型駆逐艦(海風型駆逐艦 / 改白露型駆逐艦)の「山風」があるため[6][7]、こちらは「山風 (初代)」や「山風I」などと表記される[8]。
艦歴 | |
---|---|
計画 | 1907年度[1] |
起工 | 1910年6月1日[1] |
進水 | 1911年1月21日[1] |
就役 | 1911年10月21日[1] |
その後 | 1912年8月28日一等駆逐艦[1] 1930年6月1日掃海艇編入、第八号掃海艇 (二代) と改名[1] |
除籍 | 1922年4月1日[1] |
性能諸元(計画竣工時) | |
排水量 | 基準:1,030トン 常備:1,150トン |
全長 | 水線長:97.84m 垂線間長:310 ft 0 in (94.49 m) |
全幅 | 28 ft 0+13⁄16 in (8.56 m) |
吃水 | 9 ft 0 in (2.74 m) |
深さ | 5.26m |
機関 | 推進:3軸 主機:パーソンズ式直結タービン3軸併結 出力:計画 20,500馬力 ボイラー:イ号艦本式缶 混焼缶6基、重油専焼缶2基 |
最大速力 | 計画:33ノット |
燃料 | 重油218トン、石炭165トン |
航続距離 | 2,700カイリ / 15ノット |
乗員 | 竣工時定員:139名[2] 1920年時 141名 |
兵装 | 40口径四一式12cm単装砲 2門 40口径四一式8cm単装砲 5門 45cm単装発射管 3基 (竣工直後に45cm連装水上発射管2基4門に換装) |
搭載艇 | 1920年5隻 |
備考 | ※トンは英トン |
その他 | 信号符字:GQBL(竣工時)[3] |
海風型駆逐艦(海風、山風)は、日本海軍の駆逐艦として蒸気タービンを最初に採用した画期的艦艇であった[9]。 基本計画番号はF9で、本艦の仮称艦名は「甲号大駆逐艦」[9][8]。1909年(明治42年)8月28日、三菱合資会社と製造契約を締結[10]、同年11月15日、甲号大駆逐艦は「山風」と命名される[4][11]。 1910年(明治43年)6月1日、三菱長崎造船所で起工[12][13]。1911年(明治44年)1月21日、進水[12][14]。進水前の写真では菊の御紋章がついているのが確認できる[15]。完成時には取り外されてはいるが、これは駆逐艦に菊の御紋章がつけられた唯一の事例である[16]。
全力公試中に計画出力を越えた3万軸馬力と35.0ノットを発揮したという[9]。 同年10月21日、竣工[17][18][注釈 1]、同日附で駆逐艦に類別される[19]。
1912年(大正元年)8月28日、駆逐艦に等級が附与され、本艦の等級は一等とされる[20]。
1915年(大正4年)3月5日、第16駆逐隊(山風、海風)[21]は沼津市に到着[22]。沼津御用邸沖合に停泊する(第16駆逐隊司令桑島省三、山風艦長角田貫三、海風艦長小泉親治)[23][24]。 3月6日[25]、裕仁親王(後の昭和天皇、当時14歳)は「山風」を御召駆逐艦(供奉艦「海風」)として三保の松原に向かう(同日、御用邸帰還)[26][27]。 3月7日、裕仁親王は「山風」に乗艦して駿河湾を遊覧、訓練では自ら魚雷発射を試みた[28][29]。 3月8日、任務を終えた16駆(山風、海風)は横須賀に向かった[30][31]。
第一次世界大戦では第一南遣支隊所属で南洋群島方面攻略に参加[1][18]。1918年(大正7年)のシベリア出兵では沿海州沿岸警備に従事[1]。 1920年(大正9年)3月24日午前9時30分、九州地方行啓のため大正天皇皇太子(後の昭和天皇、当時19歳)は神戸港より戦艦「香取」に乗艦する[32][33]。海風型2隻(海風、山風)は他の供奉艦(第二戦隊〈安藝、薩摩〉、駆逐艦〈榎、楢〉)と共に同行する[34][35]。翌日夕刻、艦隊は鹿児島に到着[36][37]。翌日、皇太子は鹿児島に上陸した[38][39]。以後も山風以下艦隊は皇太子(御召艦香取)の九州行啓を護衛した。
1926年(大正15年)11月29日 - 艦艇類別等級表に「艦型」が定められ、本艦の艦型は海風型とされる[40]。同年12月1日から[41]1928年12月10日まで鎮海要港部に所属し[42]、この間主に朝鮮半島で活動する[43]。
1930年(昭和5年)6月1日、山風は駆逐艦籍から除かれ[43]掃海艇に類別変更[44]。「第八号掃海艇」(二代)と改称した[1][45]。1936年(昭和11年)4月1日、除籍。
※『日本海軍史』第9巻・第10巻の「将官履歴」及び『官報』に基づく。
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