Loading AI tools
ウィキペディアから
塗装(とそう、英語: coat、painting、paintwork)は、材料の表面を塗料の皮膜で覆う表面処理の一つである。
表面加工材料である塗料によって、金属、木材、コンクリート、プラスチックなどの固体表面に塗膜と呼ばれる安定した塗料の薄膜を形成させる加工法を塗装という[1][2]。
塗料の役割(機能)は、大きく、1.保護、2.美観の付与、3.機能の付与の3つがあるとされる[1]。
製造業における生産方法のように工場において塗装を行う工業塗装と、建築塗装のように構築物が立地する現場において塗装する現場塗装がある[3]。 なお、塗料は塗装方法により、はけ塗り用、ローラー塗装用、スプレー塗装用、浸漬塗装用、電着塗装用、カーテンフローコーター用などに分けられる[1]。また、塗装工程により、下塗塗料(プライマー)、中塗塗料、上塗塗料、下地塗料、目止め塗料に分けられる[1]。さらに塗装する素材によって鉄鋼用塗料、木工用塗料、プラスティック用塗料等に分けられる[1]。
塗装においては、塗装をする対象物の塗装面の材質に合った塗料を選ぶ必要があり、場合によっては、塗料の性質に合うように塗装面にシーラーを施すなどの下処理が必要となる[4]。なお、塗装面と塗装面以外の部分に汚染や損傷を与えないようにしておくことを養生という[5]。
塗装工程は、塗装前処理、塗装、乾燥の3つの単位で構成され、塗り重ね(下塗り、中塗り、上塗り)を繰り返す場合はこの単位を繰り返すが、下塗りが終わって中塗りと上塗りを行う際には前処理が省かれることもある[1]。塗料を被塗装物の表面に付着させることを塗布、それを塗膜にする過程を乾燥と呼び、その全プロセスを塗装ということもある[2]。
電着塗装は電極と被塗物にそれぞれ違う極性の印加電圧を負荷して、その間に塗料を満たした状態で直流電流を流し塗装する方法。被塗物を陽極にして塗装する方式をアニオン電着、陰極にして塗装する方式をカチオン電着という[1]。
電着塗装は19世紀初めには発想があり、第二次世界大戦以前に実用化が試みられたものの実用化には至らなかった[1]。アメリカでは1961年にフォード社がアニオン電着塗装の特許を出願した[1]。日本では1964年(昭和39年)に初めて実用化された電着塗料がアニオン型だったが、塗膜の耐食性などが十分でなく、1977年(昭和52年)頃にはほぼカチオン型に転換していった[1]。
粉末状の樹脂(ポリエステル等)からなる塗料を、静電気により被塗物に付着させた後、加熱溶解して塗膜を形成する。静電塗装や焼付け塗装に似ているが、塗料はあくまでも固体の粉末であり、また塗膜の硬化は冷却によるもので熱硬化反応を用いていない。
紫外線硬化樹脂をベースとした塗料を使い、被塗物に付着させた後、紫外線を照射し硬化させるもの。熱硬化や乾燥硬化ではないので、乾燥炉を必要とせず、現場での作業に好適でもある。
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.
Every time you click a link to Wikipedia, Wiktionary or Wikiquote in your browser's search results, it will show the modern Wikiwand interface.
Wikiwand extension is a five stars, simple, with minimum permission required to keep your browsing private, safe and transparent.