Loading AI tools
日本のインターネットスラング ウィキペディアから
嘘松(うそまつ)とは、Twitter (現・X)などのSNSに投稿された真偽不明で嘘や誇張まじりの話、またはその投稿者を指すインターネット・ミームである[1][2]。
この名称は、2015年10月から放映されたアニメ『おそ松さん』のアイコンをしていた、あるTwitterユーザーの同年11月23日の投稿に由来する[1][3]。
J-CASTニュースやAll Aboutは、「嘘松」というインターネット・ミームが広まったのは2016年頃だとしている[4][5]。一説によると、非現実的な「目撃談」をTwitter上で発信した人物がいて、そのアカウントが『おそ松さん』のファンだったことから「嘘松」という表現が誕生したのだという[4]。こうした情報を発信しがちな利用者が本当に『おそ松さん』のアイコンを使用していたとか[1]、『おそ松さん』アイコンを好むという印象[6]、によってこうしたミームが誕生したともいう[3][5]。
やがて、あまりにもエキセントリックでいかにも作り話っぽかったり、真偽が定かでなかったり、明らかに大きな誇張があるような、多くの人からみて到底信じられないようなエピソードを、実話や体験談・目撃談として発信する利用者や、その発信そのものを「嘘松」と呼ぶようになった[1][4]。J-CASTニュースが実施したアンケートでは、「嘘松を何度も目撃したことがある」との回答が全173票のうち73パーセントにのぼったという[4]。
「嘘松」が発信する「体験談」には、しばしばドラマ風の台詞や人物が登場する[1][6]。こうした情報はしばしば「知人から聞いた話」や「立ち聞きした話」になっていて、「あまりにできすぎた」話であるにもかかわらず、確実に嘘だと断定することが難しい[5]。
電車内で迷惑な男がいて、まくしたてて注意したら逃げた。乗車していたみんなが拍手した。 — ねたらぼ2017年5月7日付「ねっと用語知ったかぶり」[3]
2023年アサ芸プラスは、田中みな実の「毎朝シャインマスカット3房」「チョコレート摂取時はキロ単位」「米を1日3合食べる」発言をカロリー的にありえない、嘘松だと報道した[8]。
承認欲求が人を「嘘松」に駆り立てる、との指摘がある[4]。ロシアのコンピュータセキュリティ業者カスペルスキーが、世界18か国で行った調査(2017年1月発表)によると、回答者の12パーセントが、SNSで「いいね」をもらうために「実際には行っていない場所に行ったふり/していないことをしたふり」した投稿をすると回答した[4][2]。
成蹊大学客員教授でITジャーナリストの高橋暁子[9]は、注目を浴びるために「嘘松」が発信した「嘘」「妄想」「デマ」に「騙された」利用者は、「嘘松」に不快の念を抱くことがあるという[5]。
フリーライターの井上トシユキは、「話を『盛る』ということは日本のネット文化の、ある意味『基本』なんです」と指摘する[4]。井上によれば、古くはプロレス、最近ではユーチューバーなどもこうした文化の影響下にあり、嘘とわかっていながら話にのっかったり、それにツッコミをいれたりしながら、観客としてそれらを受け入れる楽しみ方があるのだという[4]。
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.
Every time you click a link to Wikipedia, Wiktionary or Wikiquote in your browser's search results, it will show the modern Wikiwand interface.
Wikiwand extension is a five stars, simple, with minimum permission required to keep your browsing private, safe and transparent.