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半導体メモリ(はんどうたいメモリ)は、半導体素子(特に、もっぱら集積回路)によって構成された記憶装置(メモリ)である。
記憶装置(メモリ)には各種のものがあるが、ここでは半導体メモリとそうでないものにおおざっぱに二分する。もっぱら補助記憶装置に使われる、ハードディスクに代表される、磁気面などに機械的に読み書きするものと、コンピュータ本体(特に、CPUなどのマイクロプロセッサといったプロセッサ)と同様のテクノロジを利用したものに分けられ、現代ではもっぱら後者は半導体メモリであり、主記憶装置に使われる。また主記憶装置よりもCPU寄りに位置するキャッシュメモリやレジスタなどは一般にほぼ半導体メモリで構成される。
半導体メモリは応答時間や帯域幅の点ですぐれるが、容量あたりのコスト(価格)が高く、また一般に揮発性のタイプが多いため、外部記憶(補助記憶装置)には以前は使われることは少なかったが、近年はSSDにより徐々に半導体メモリも使われつつある。また携帯機器やディジタルカメラの記録用などといった用途では、機械的なものは振動で壊れるという弱点から、半導体メモリ(主としてフラッシュメモリ)が使われている。
揮発性メモリは、電源を切ると記憶情報が失われる。
不揮発性メモリは、電源を切っても記憶情報が保持される。書き換え可能な不揮発性メモリの多くが、書き換え動作に伴う内部の絶縁層の劣化が不可避なために、書き換え可能回数に上限が存在する。また以上の書き換え寿命とは別の話として、不揮発といってもそれぞれの原理の違いによって、半永久的に記憶情報が保持できるものと、年単位では記憶情報が失われるものが存在する(正確には、10のゼロ乗年程度から10の3乗年程度まで、種類によりさまざまだ、ということである)。
完全なリードオンリーのメモリを別にして、消去と書込みが可能なROMという扱いのため「ROM」の語が付く場合と、不揮発性のRAMという扱いのため「RAM」の語が付く場合とあり、ある程度はそれぞれのタイプの特徴の影響もあるが、それ以上に成り行きとか慣例の影響が強く、ROMかRAMかという名称に拘る意味は無い。
OTP PROM / UV-EPROMは比較的古い技術になっており、少数の特殊な用途を除けば21世紀現在では使用されることはほとんどない。FeRAM / MRAM / PRAM / ReRAMは比較的新しい技術であり、DRAMやSRAM、フラッシュメモリを代替すべく発展途上である。
本来は、ランダムアクセスのメモリと、読み出しだけのメモリという意味で、この2つは対立関係にあるものではない。しかしなぜか、RAMについて「読み書き可能」という意味でROMの対義語として扱われるようになり、一方でROMについては、PROMやUVEPROMといった追記型や物理消去が可能なタイプから発展して不揮発性メモリ的に使える素子が現れたこともあり、「フラッシュROM」など事実上ほぼ読み書き可能と言っていいものを指す場合も現れるなど、完全に混乱している。
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