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『今日子と修一の場合』(きょうことしゅういちのばあい)は、2013年に公開された日本映画。監督は奥田瑛二。主演は安藤サクラと柄本佑。
本作は、題材として2011年3月11日に起こった東日本大震災を扱ったフィクション[注 1]で、故郷が被災してしまった女と男の物語である。ただし、主人公の2人(今日子と修一)に関係性はなく[注 2]、それぞれのストーリーが進行している。
この作品では主演の安藤サクラと柄本佑は実の夫婦で、監督にはサクラの父である奥田瑛二、スタッフとしてサクラの母で奥田の妻である安藤和津が参加している。
都内のマンションで一人暮らしをする女性・今日子は、昼過ぎに目覚めて遅い“朝食”を作っていると恋人・トオルが金を無心に訪れる。同じ頃少年刑務所から出所したばかりの若者・修一は、迎えに来た東京の町工場の社長と飲食店で昼食を取る。2人がそれぞれの時間を過ごしていたその時、東北で大地震が起こり直後に起きた津波と共に多くの被害が出てしまう。修一はテレビで宮城県にある故郷の隣町が偶然映し出されて被害を受けたことを知り、実家の母のことが心配になる。本震が起きた時調理をしていた今日子は、地震を怖がるトオルに抱きつかれたまま倒れ込み、彼女が持っていた包丁が運悪く彼に刺さり死なせてしまう。
今日子はその場にへたり込み、テレビで放送される震災のニュースを聞きながら夫家族と暮らしていた宮城県での生活を思い出す。今日子は上京前、家計を支えるため保険会社で働きながら主婦をしていたが、離婚することになり義両親から言われて仕方なく一人息子のゆうたを置いてきた。上京後スカウトマンだったトオルに声をかけられた今日子は、風俗の仕事をしながら私生活では彼と恋人関係になる。しかし数日後、トオルという名前が偽名だったことが発覚し、震災後これまでのことを思い返した今日子は不幸な人生を嘆く。
一方、工場で働き始めた修一は社長から母が震災で行方不明になったと告げられるが、現実を受け入れられず帰郷せず工場で働き続けることを決める。後日、修一のことを良く思わない若手の同僚2人組が、彼が過去に父親を殺して刑務所に入っていたことを知り嫌がらせを始める。そんな修一にも同僚のミキからは親しく接してもらい、同じく同僚のケンイチからは過去に受けたイジメについて話されて励まされる。その後も2人組の同僚とトラブルになる修一だったが、ミキとケンイチの支えもあり何とか乗り越えていく。
ある日飲食店に訪れた今日子は、街で見かけた小学生の男の子に夫の実家に置いてきたゆうたを重ねて、自然と涙が頬を伝う。トオルを死なせてしまったことを責めて自殺も考える今日子だったが、後日震災にあった夫の実家に訪れることを決める。工場での暮らしも落ち着いてきた修一は、震災後行方不明になった母を探すことを決め社長に頼んで数日間会社を休んで被災地を訪れる。今日子と修一それぞれに辛い運命を背負いながら、変わり果てた街で2人が出会い、今日子はゆうたを、修一は母の行方を探す。
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