五糧液
白酒 / ウィキペディア フリーな encyclopedia
五糧液、五粮液(ごりょうえき、ピン音:Wǔliángyè[1])は、白酒の銘柄の1つ。白酒という中国酒のジャンルにおいては、「茅台酒」と並ぶメジャーな銘柄である[2][3]。名称は5種類の穀物(高粱、もち米、うるち米、とうもろこし、小麦)を原料とすることにちなむ[2]。1963年に北京で開催された全国評酒会議においては18種類の「国家銘酒」のひとつとして選出された[4]。中華人民共和国四川省宜賓市の企業、五糧液集団有限公司(五粮液集团有限公司)が製造しており、ラインナップにはアルコール度数が68度から39度、29度、25度まで様々ある[5]。日本ではあまり名前が知られていないが、中国においては茅台酒よりも人気があるとされる[1][2]。
製法は宋代の酒「茘枝緑酒」や唐代の酒「重碧酒」をベースにしているという[2][3]。当初の名前は「宜賓元麯」であり、1915年のサンフランシスコ万国博覧会で金メダルを受賞している[3]。現行の名称への変更年については1916年[2]、1929年[3]と二通りの資料が見られる。
昔ながらの固体発酵法という発酵法を用いて醸される[6]。日本酒のように水を加えてつくるもろみと違い、レンガ状に成型された麹子(麹)を砕いてから高粱粉と水を加えて練ったものを発酵・蒸留する方法である。複数回蒸留と取り出し・再発酵しないといけないなど、効率は良くないものの風味は良くなるという。効率の良い液体発酵でつくる白酒も増えているが、五糧液ではこの固体発酵法による製造を続けている。
人気があり値段は高騰しているというが[1]、巷間言われることとして、流通している五糧液の70%が偽物という説もある[7]。