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マーリン (ロケットエンジン)
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マーリン (Merlin) とは、ファルコン1・ファルコン9・ファルコンヘビーロケットで使用するためにスペースX社が製造を行っているロケットエンジンである。推進剤としてケロシン系の燃料であるRP-1と液体酸素を利用し、ガス発生器サイクルで燃焼させる。回収と再利用も可能なように設計されている。
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概要 原開発国, 開発企業 ...
![]() 燃焼試験を行うマーリン1D | |
原開発国 | アメリカ合衆国 |
---|---|
開発企業 | スペースX |
目的 | メインステージエンジン, 上段エンジン |
搭載 | ファルコン9, ファルコンヘビー |
液体燃料エンジン | |
推進薬 | LOX / RP-1(ケロシン) |
サイクル | ガス発生器サイクル |
性能 | |
推力 (vac.) | 914 kN (205,000 lbf)[1] |
推力 (SL) | 845 kN (190,000 lbf)[1] |
推力重量比 | 180.1[2] |
燃焼室圧力 | 9.7 MPa (1,410 psi)[3] |
Isp (vac.) | 311 s |
Isp (SL) | 282 s (2.73 km/s) |
寸法 | |
乾燥重量 | 1,030ポンド (470 kg)[2] |
リファレンス | |
出典 | [4] |
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推進剤は、2つのターボポンプによって単一のシャフトを通じ送り込まれる。ターボポンプは高圧のケロシンを油圧アクチュエーターにも供給し、独立した油圧系統を不要なものとしている。また、ロール制御のためにタービン排気口のノズルを回転させる動力にもターボポンプが利用される。
マーリンの開発には、TRW社でロケットエンジンを開発していたトム・ミューラー(英語版)とそのチームが大きく関わっており、そのため同社のTR-106/TR-107エンジン、またNASAのFastracエンジンが前身であると言及される[5][6]。マーリンのコストは再使用により大幅に削減されているが、製造費自体も1億円程度と推測されており、同規模のロケットエンジンとしては極めて廉価である[6]。