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ヘアバンドは、頭部に身につける装身具の一つ。髪の乱れを防ぐなどの目的で用いられる帯状の布やゴムなどのことである。布製のものは「ヘアターバン」などとも呼ばれる。
和製英語であり、英語圏ではヘッドバンド(英: headband)といい、後述のカチューシャを指す場合はアリスバンド(英: Alice band)ともいわれる。
髪の毛が長いと、下を向いた時などに髪が顔面に垂れてかぶさり、洗顔や食事、運動などの妨げとなることがある。これを防ぐためにヘアバンドが用いられる。
弾力を持ったC字型の金属やプラスチックで作られたヘアバンドで、日本独自の呼称。C字の開いた部分を広げながら耳の後ろから頭頂部の上に来るように頭にかぶせて使う。
プラスチックや金属の表面を布などで覆ったもの、リボンやラインストーンなどの装飾を施したもの、動物の耳を模した付属物を付けたものなどもある。
髪の毛を押さえる効果を上げるために、頭に触れる側には櫛や櫛歯が設けられていることが多い。
名称の由来はトルストイの小説『復活』の主人公の女性「カチューシャ」からきている。大正時代にこれを題材にした演劇が人気を博し、松井須磨子が演じた「カチューシャ」がこの型のヘアバンドを着けていたためという説がある[1]。しかし、帝劇などでの松井の舞台写真にはヘアバンドを着けておらず、また、島村抱月の台本にも髪に挿すかんざしはあっても、ヘアバンドに似たものは登場しない。
しかし、カチューシャや松井と何の関係もないにもかかわらず、カチューシャの名を冠した便乗商品が当時は多数出現したと言われる。その中にはカチューシャという名の薬や、カチューシャ櫛・カチューシャリボンなどの装身具もあったとされる。
なお、ルイス・キャロルの『鏡の国のアリス』の主人公、アリスがつけている挿絵やディズニーアニメ映画『ふしぎの国のアリス』でのキャラクターデザインがあることから、英語ではAlice band(アリスバンド)と呼ばれる。中国語では「发箍(髮箍)」と称される。
2010年ごろから、「カチューム」と呼ばれるヘアバンドが流行している[2]。
これは「カチューシャ」+「ゴム」の造語で、カチューシャのような形状にした布やリボン、レースの両端がゴムひもで結んであるもの。
見た目はカチューシャのように見えるが、カチューシャよりも装着感が良く、ずれにくいとされる。
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