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ブッシュカン(仏手柑[1]、学名: Citrus medica var. sarcodactylus)は、ミカン科ミカン属の常緑低木樹で、「カボス」「ユズ」などと同じ香酸柑橘類の一種である。レモンと類縁のシトロンの変種で、名前の由来はブッダ(仏陀)の手という意味。
なお、高知県四万十川流域で栽培されている「ぶしゅかん」は、同じ香酸柑橘類の「餅柚」と呼ばれる品種であり、緑色で球状の果実である。ブッシュカンと区別するため、ひらがな表記としている。ブッシュカンを手仏手柑[2]、ぶしゅかん(餅柚)を丸仏手柑(シトロン)と区別する場合もある。
インド東北部原産。果実は芳香があり濃黄色に熟し、長楕円体で先が指のように分かれる。名称はその形を合掌する両手に見立て、「仏の手」と美称したもの。学名とは別に、英語では「Buddha's hand」「fingered citron」とも呼ばれる。
主として観賞用に栽植されるが食用に利用されることもある[3]。観賞用では茶の湯の席の生け花に用いられることも多い[3]。正月飾りにする地域もある[3]。
食用にもするが身が少ないので生食には向かない。一般的に砂糖漬けなどで菓子にしたり、マーマレードにするほか[1]、乾燥させて食べる地域もある[3]。
また、果皮を乾燥させたものは枸櫞皮(くえんひ)と呼ばれ、芳香薬や矯味剤、矯臭剤に用いる[4]。また、枸櫞皮から枸櫞油(くえんゆ)と呼ばれる淡黄色で苦みと匂いのある精油がとれ、矯味剤、矯臭剤に用いる[4]。
日本での収穫量は2010年の「農林水産省特産果樹生産動態等調査」によると5.0トンで全て鹿児島県での収穫量となっている[5]。この「農林水産省特産果樹生産動態等調査」特産果樹生産出荷実績調査は2007年(平成19年)から50a以上栽培されている地域が対象となっており[6]、他に和歌山県などでも栽培されており京阪神や関東などにも出荷されている[3]。
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