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アオイ目アオイ科の植物 ウィキペディアから
フヨウ(芙蓉[2]、学名: Hibiscus mutabilis)は、アオイ科フヨウ属の落葉低木。種小名 mutabilisは「変化しやすい」(英語のmutable)の意。「芙蓉」はハスの美称でもあることから、とくに区別する際には「木芙蓉」(もくふよう)とも呼ばれる。中国名は、木芙蓉[1]。
フヨウ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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2005年8月13日撮影(東京都町田市) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
分類(APG III) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Hibiscus mutabilis L. (1753)[1] | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
フヨウ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Cotton rosemallow |
中国原産といわれている[2]。中国、台湾、日本の沖縄、九州・四国に分布する。日当たりのよいところを好み、暖地の海岸に近い林などに自生する[2]。日本では関東地方以南で観賞用に栽培され、庭木や公園樹、街路樹としても植えられる[2]。
落葉広葉樹の低木で、幹は高さ1 - 4メートル (m) になる[2]。寒地では冬に地上部は枯れ、春に新たな芽を生やす。樹皮は灰白色から淡褐色をしており、滑らかで縦に筋や皮目がある[2]。
葉は互生し、表面に白色の短毛を有し掌状に浅く3-7裂する。
7 - 10月初めにかけてピンクや白で直径10-15cm程度の花をつける。朝咲いて夕方にはしぼむ1日花で、長期間にわたって毎日次々と開花する。花は他のフヨウ属と同様な形態で、花弁は5枚で回旋し椀状に広がる。先端で円筒状に散開するおしべは根元では筒状に癒合しており、その中心部からめしべが延び、おしべの先よりもさらに突き出して5裂する。
果実は蒴果で、毛に覆われて多数の種子をつける。果実が熟すと上向きに5裂して、種子を出す[2]。冬でも多くの果実がついていることがある[2]。
冬芽は裸芽で枝と共に星状毛に覆われており、枝先に頂芽がつき、側芽は枝に互生する[2]。葉痕は心形や楕円形で、維管束痕が多数輪になって並ぶ[2]。
同属のムクゲと同時期に良く似た花をつけるが、直線的な枝を上方に伸ばすムクゲの樹形に対し、本種は多く枝分かれして横にこんもりと広がること、葉がムクゲより大きいこと、めしべの先端が曲がっていること、で容易に区別できる。フヨウとムクゲは近縁であり接木も可能。
南西諸島や九州の島嶼部や伊豆諸島などではフヨウの繊維で編んだ紐や綱が確認されている[3]。甑島列島(鹿児島県)の下甑町瀬々野浦ではフヨウの幹の皮を糸にして織った衣服(ビーダナシ)が日本で唯一確認されている[4]。ビーダナシは軽くて涼しいために重宝がられ、裕福な家が晴れ着として着用したようである[5]。現存するビーダナシは下甑島の歴史民俗資料館に展示されている4着のみであり、いずれも江戸時代か明治時代に織られたものである[5]。
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