バクセン酸
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バクセン酸(英語: Vaccenic acid)は、反芻動物の脂肪および牛乳やヨーグルトなどの乳製品中に見られるトランス脂肪酸である[1]。IUPAC名は(E)-11-オクタデセン酸で、数値表現では18:1 trans -11と表される。化合物名の由来はラテン語のvacca(ウシ)である[2]。
概要 trans-バクセン酸, 識別情報 ...
trans-バクセン酸 | |
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(E)-11-オクタデセン酸 | |
略称 | 18:1 n-7 18:1 trans-11 |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 693-72-1 |
PubChem | 5281127 |
KEGG | C08367 |
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特性 | |
化学式 | C18H34O2 |
モル質量 | 282.461 g/mol |
関連する物質 | |
関連する異性体 | cis-バクセン酸 (18:1 cis-11) |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
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バクセン酸は1928年に動物脂肪およびバターから発見された。バクセン酸は乳脂肪中に存在するトランス脂肪酸の主要な異性体である[2]。哺乳動物はバクセン酸を抗発癌性のある[3]共役リノール酸のルーメン酸に変換する[4][5]。
バクセン酸の立体異性体であるcis -バクセン酸はシーバックソーン(Hippophae rhamnoides)油で見られるω-7脂肪酸である[6]。そのIUPAC名は(Z)-11-オクタデセン酸、数値表現は18:1 cis -11と表される。