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ジャック=ルイ・ダヴィッドによる1807年の絵画 ウィキペディアから
『ナポレオン一世の戴冠式と皇妃ジョセフィーヌの戴冠』 (ナポレオンいっせいのたいかんしきとこうひジョゼフィーヌのたいかん)は、ナポレオン1世の首席画家ジャック=ルイ・ダヴィッドにより描かれた油彩画で、1807年に完成された。正式にはルーブル美術館から、『1804年12月02日、パリのノートルダム大聖堂での大帝ナポレオン一世の成聖式と皇妃ジョゼフィーヌの戴冠式』(フランス語: Sacre de l'empereur Napoléon Ier et couronnement de l'impératrice Joséphine dans la cathédrale Notre-Dame de Paris, le 2 décembre 1804)と呼ばれているが、これを略して『ナポレオンの戴冠式』として知られている。
幅10メートル (33 ft)、高さ6メートル (20 ft)ほどの大作で、歴史的局面を印象的に表現している。
ナポレオン1世の成聖式(フランス語: Sacre)は、パリのノートルダム大聖堂で行われた。その目的は、ナポレオンが「フランス人民の皇帝」として革命を引き継ぐ者であると示威することにあった。
1804年9月、ナポレオンから口頭で作品制作が依頼された。1805年12月21日、ジャック=ルイ・ダヴィッドは、ソルボンヌ近くのクリュニー校前の教会を作業場として、作品に取りかかった。弟子のジョルジュ・ルジェの助けを借りて、彼が最後の仕上げを終えたのは、1808年1月のことであった。1808年のサロン・ド・パリ(官展)で、作品は2月7日から3月21日まで展示され、10年ごと賞を受賞する。
作品の所有権は1819年までダヴィッドのもので、その後は王立美術館に移され、1837年まで倉庫に保管されていた。次いでルイ・フィリップの指示により、ヴェルサイユ宮殿の「戴冠の間」に展示された。1889年には、ヴェルサイユからルーヴル美術館に移動された。
作品公開直後の1808年ダヴィッドは、アメリカの事業家から同サイズの複製を描くよう注文を受けた。同年彼は記憶を頼りに2作目の制作に取りかかり、ブリュッセルへ亡命中の1822年にこれを完成させた。最終的に2作目は1947年にフランスに戻され、ヴェルサイユ宮殿に保管された[1]。
作品は、現在メトロポリタン美術館が所蔵するルイ=レオポルド・ボワイーの作品『ルーブル美術館でダヴィッドの「戴冠」を見る人々 (The Public Viewing David’s "Coronation" at the Louvre)』の主題にもなった[2]。
作品は、新古典主義に則って、水平軸・垂直軸ほか、いくつかの軸に沿って構成されている。 すべての視線が、構成の中心となるナポレオンに向けられている。教皇から皇后に向かって斜め方向の線を描いている。1808年にダヴィッドのアトリエで完成作を目にしたナポレオンは深く感動し、彼が負担と愛情を分かち合う女性への賛辞を後世に伝える画家に、感謝を表明した[要出典]。
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