スカパ・フロー
イギリスのスコットランドにある入り江 / ウィキペディア フリーな encyclopedia
スカパ・フロー (Scapa Flow) は、イギリス・スコットランドのオークニー諸島に存在する入り江。 メインランド島、ホイ島、バレイ島、サウス・ロンルドシー島などに囲まれ、細い水路で外海とつながっている。外部からの侵入を防ぐことのできる天然の良港として第一次世界大戦から第二次世界大戦にかけイギリス海軍の根拠地として利用された。1916年のユトランド沖海戦ではイギリス主力艦隊がここから出撃している。
この項目では、スコットランドの地理について説明しています。その他の用法については「スカパフロー (曖昧さ回避)」をご覧ください。 |
両大戦では停泊するイギリス艦船を狙いドイツのUボートが侵入を図っている。第一次世界大戦ではU18とU116が侵入に失敗した。第二次世界大戦では1939年10月14日、ギュンター・プリーンが指揮するU47が浮上侵入、戦艦ロイヤル・オークを撃沈した。第一次世界大戦の因縁のスカパ・フローに敵戦艦を沈め、ドイツ国民は歓喜した。ロイヤル・オークの乗組員1,400名あまりの内、833人が死亡している。沈船は現在記念碑として保存されている。事件の後、ウィンストン・チャーチルの命により建設された防波堤は、"Churchill barriers"と名付けられ、現在メインランド島、バレイ島とサウス・ロナルドセー島を結ぶ土手道として利用されている。
この攻撃の3日後、4機のJu 88爆撃機がスカパ・フローを爆撃した。この攻撃によって戦艦アイアン・デュークが大破、爆撃機1機が撃墜されている。
カークウォールで蒸留されるスコッチ・ウイスキーのScapaはスカパ・フローにちなんで名付けられた。