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どの面同士も隣り合っている凸でない七面体 ウィキペディアから
シラッシの多面体(シラッシのためんたい、英: Szilassi polyhedron)は7つの六角形の面からなる、トーラスに同相な、凸でない多面体である。
シラッシの多面体の全ての面は、他のどの面とも一辺を共有している。よって、隣接する面を異なる色で塗るためには七色を要し、七色定理の下界値を与える。シラッシの多面体は180度回転対称の軸を1つ持ち、3対の面は合同である。対にならない残り1つの六角形は、この軸に関して垂直かつ180度回転対称である。14個の頂点と21本の辺は、トーラス表面へと埋め込まれたヒーウッド・グラフの形をしている。
面の数が7より多く、全ての面同士が一辺を共有するような非凸多面体は存在するか? |
四面体とシラッシの多面体は、全ての面同士が一辺を共有する多面体として(今のところ)知られているただ2つのものである。
もし f 枚の面を持つ多面体が h 個の穴を持つ曲面に埋め込まれていて、全ての面が他のどの面とも一辺を共有しているならば、オイラー標数の式を変形して であることが導かれる。四面体は h = 0, f = 4 で、シラッシの多面体は h = 1, f = 7 でこの等式を満たす。
数式上、次に考えられるのは h = 6, f = 12 で、これは各面が十一角形で44個の頂点と66本の辺をもつ多面体になるだろう。しかしながら、そのような多面体が(単に抽象多面体であるにとどまらず)幾何的に実現できるか否かは知られていない。一般には、この式が満たされるのは のときに限られる。
シラッシの多面体の名は、1977年にこれを発見したハンガリーの数学者ラヨシュ・シラッシ(Lajos Szilassi)に由来する。その双対であるチャーサールの多面体はアーコシュ・チャーサール(Ákos Császár)が1949年に発見していたもので、こちらは7つの頂点、全ての頂点対を結ぶ21本の辺、14枚の三角形の面を持つ(Császár 1949)。チャーサールの多面体もシラッシの多面体と同様、トーラスと同相である。
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