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シボ加工(シボかこう)とは、表面処理のひとつで、物理的にシワ模様(シボ)をつけることである。
皮革製品の表面のシワ模様を「皺(しぼ)」と呼び、皮革業界では革にシワを付けることを「皺を付ける」という。 繊維業界では、ちりめんを揉んだり絞ったりしてシワを付けることを「シボ付け」と呼び[1]、ちりめんやジョーゼット、クレープなどを「シボ織物」と呼ぶ[2]。ここから派生して、プラスチックや金属などを成形またはプレス加工する際に金型(鋳型・プレス型)の表面を鏡面仕上げ[3]ではなく細かい模様(凹凸)をつけ成形品にその模様を転写する加工を「シボ加工」、その模様を「シボ」と呼ぶようになった。
金型の表面をシボ加工する際はエッチングによる化学処理やサンドブラスト、鏡面仕上げにしない研磨処理などの物理処理によって模様を作る。
シボ加工をすることにより、高級感を出し見た目を変えるだけではなく、さわり心地・滑り防止、汚れ(指紋)や傷を目立たなくする等の効果の他に、成形加工時に生じるウェルドラインやヒケを目立たなくし、離型(金型から製品の取出し)が容易になるなど生産性にも寄与する[4]。
模様には皮革(ウロコ)、梨地(なしじ)、木目、岩目、砂目、布目・絹目(布地模様)、幾何学模様などがある[5]。
梨子地とも。梨地とは梨の表面のようにザラザラした状態をいい、伝統工芸では織物[6]や蒔絵[7][8]の加工の一つである。
現在では金属やプラスチック等の表面の処理にシボ加工で梨地が広く使われている。サンドブラストでも手触りや遠目には似ているが、基本的な違いは梨地は凸であり、サンドブラスト仕上げの場合は凹である。またプラスチック成形品などの梨地はよく見ると規則性があり模様は連続しているが、サンドブラストではランダムな模様になる。
筋目、シルクラインとも。表面に平行な細い線が入るように処理すること[11]。紙やすりなどで一定方向に研磨した時に出来る模様である。HLと略記されることもある。
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