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フランスの県 ウィキペディアから
サヴォワ県(サヴォワけん、Savoie)は、フランスのオーヴェルニュ=ローヌ=アルプ地域圏の県である。
サヴォワ県 Savoie | |
---|---|
位置 | |
概要 | |
県番号 | 73 |
地域圏 | オーヴェルニュ=ローヌ=アルプ |
県庁所在地 | シャンベリ |
郡庁所在地 |
アルベールヴィル サン=ジャン=ド=モーリエンヌ |
郡 | 3 |
小郡 | 37 |
コミューン | 305 |
県議会議長 |
エルヴェ・ゲマール 共和党 |
統計 | |
人口 国内61位 |
(2011年) 418,949人 |
人口密度 | 70人/km2 |
面積¹ | 6,028 km2 |
¹ 「French Land Register data」(1平方キロ以上の湖沼、エスチュアリー、氷河などの水面積除く。 |
サヴォワ(イタリア語ではサヴォイア)という地名は、歴史家マルケリヌス・アンミアヌスが354年に記したラテン語のサパウディア(Sapaudia)に由来する。ガリア人は一帯をサポ(Sapo)と呼んだ。どちらも「毛皮の国」を意味していた。この名が、サバウディア(Sabaudia)、サボグラ(Sabogla)、サボイア(Saboia)、サヴォジア(Savogia)、最終的にサヴォワとなった。この名が知られたのは4世紀後半のアンミアヌスの記録、5世紀の年代記ノッティティア・ディニタトゥム、511年のガリカ年代記(fr、18世紀にマドリードで発見された写本)であった。
サヴォワ県は地域圏面積の約14%を占める。県境を接しているのはオート=サヴォワ県、アン県、イゼール県、オート=アルプ県である。東側はイタリアと国境を接する。
サヴォワ県の大半は、ボージュ山地、シャルトルーズ山地、ヴァノワーズ山地、ボーフォルタン山地といった山地である。ジュラ山地の最南端が県内にあるが、前述した山地より標高は低い。イズラン峠近くに源を発するイゼール川とアルク川が県内を流れる。かつての交通の要所で現在は経済と観光の盛んなコンブ・ド・サヴォワ(fr)において、アルク川はイゼール川に合流する。2つの川は、ブルジュ湖(氷河湖としては国内最大で最深)とエグブレット湖へ注ぐ。
サヴォワ県は、1500mほどの中程度の山地にあるため山岳気候(en)である。しかし全体が同じ気候ではなく、様々な気候の影響が存在する。海洋性気候、大陸性気候(暑い夏と寒い冬)、地中海性気候(夏には熱波をもたらす)だけでなく、山や谷の自然環境(標高や地形)によっては独自の微気候が存在するのである。県東部は記録的な豪雪を記録し、スニ山中にあるロンバルドではフェーン現象が起きる。
例として、サン=ジャン=ド=モーリエンヌのあるモーリエンヌ谷は、サヴォワ県で最も日照時間が長く気温が高い。対照的にボージュ山地、シャルトルーズ山地は西風や暴風の影響を受けやすい。サヴォワ県はオート=サヴォワ県よりも気温が高い。
サヴォワ県は降雨量が十分にあり、夏期の干ばつで水不足が起きる心配はないとされてきた。だが、気候変動が進むに連れ、1950年に気象観測が始まって以降、夏の平均気温が上昇し、雪山が減少している。降雨量はさほど変わらず、サヴォワ県はいわば「水の城」(château d'eau)である。
しかし、2003年から2006年に起きた干ばつでは、山地での飲料水の確保、フランス電力公社による山地での水源の分担、人工降雪、また冬期の観光業や農業との緊張を引き起こし、緊急会議が招集された。モーリエンヌ谷の高地では既に断続的な水不足が始まっており、ボーフォール (チーズ)の生産は水不足のため生産量が減少する事態となっている。
数世紀もの間、サヴォワはサヴォイア家の治めるサヴォイア伯国、のちサヴォイア公国、サルデーニャ王国の一部であり、16世紀以降幾度もフランス王国に占領された。歴史的なサヴォイアの首都はシャンベリである。
1792年から1815年の間はモンブラン県(1798年から1814年までジュネーヴ県)に統合されていた。1860年3月、住民投票によってサヴォワとニース伯領(アルプ=マリティーム県)はフランスに併合された。
1942年11月から1943年9月まで、サヴォワ県はイタリアのファシスト政権に占領されていた(イタリア南仏進駐領域)。
1992年、アルベールヴィルでアルベールヴィルオリンピックが開催された。
1968年 | 1975年 | 1982年 | 1990年 | 1999年 | 2006年 | 2009年 | 2012年 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
288 921 | 305 118 | 323 675 | 348 261 | 373 258 | 403 110 | 411 007 | 421 105 |
県の標高が高いため、チーズ生産が有名である。
次いでワイン、果物生産が知られる。
アルミニウム加工業が知られている。また、水力発電が盛んである。
19世紀後半以降、冬のスポーツが盛んとなってスキーの楽しめるサヴォワ県が注目された。クールシュヴェル、メリベル、レ・ムニュイール、ヴァル・トランスといったスキー場が知られる。ヴァル・ディゼール(fr)では2009年アルペンスキー世界選手権が開催された。古くからの温泉地、エクス=レ=バン、シャル=レ=ゾー(fr)などがある。
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