キャサリン・ジョンソン
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脳と神経精神病学と動物を専門とする著述家でCatherine Johnsonと綴る「キャサリン・ジョンソン」とは別人です。 |
キャサリン・ジョンソン (クレオラ・キャサリン・ジョンソン、英語: Creola Katherine Johnson、旧姓コールマン (Coleman)、1918年8月26日 - 2020年2月24日)は、アメリカ合衆国の数学者。NASAの宇宙計画における軌道計算を担当し、米国初の有人宇宙飛行を含め、NASAが初期のミッションを成功させる上で欠かせない存在となった[1]。彼女のNASAにおけるキャリアは、前身のNACA時代を含むと33年の長きにわたった。その間、複雑な手計算をこなす練熟した能力を評価され、電子コンピュータを使った計算の早期導入と推進にも貢献した。ジョンソンは「NASAの科学者として働いた最初期のアフリカ系アメリカ人女性の一人として歴史的な役割」を果たした[2]。
キャサリン・ジョンソン Katherine Johnson | |
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ジョンソン近影(1983年) | |
生誕 |
クレオラ・キャサリン・コールマン (1918-08-26) 1918年8月26日 アメリカ合衆国 ウェストバージニア州ホワイト・サルファー・スプリングス |
死没 |
2020年2月24日(2020-02-24)(101歳没) アメリカ合衆国 バージニア州ニューポートニューズ |
別名 | キャサリン・ゴーブル |
教育 | ウェストバージニア州立大学 (BS) |
職業 | 数学者 |
雇用者 | NACA, NASA 1953–1986 |
著名な実績 | NASAにおける各種ミッションの軌道計算 |
配偶者 |
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子供 | 3 |
受賞 |
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公式サイト |
katherinejohnson |
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ジョンソンの代表的な業績としては、いずれも米国初となったアラン・シェパードの宇宙飛行とジョン・グレンの地球周回飛行を含め、マーキュリー計画における打ち上げ軌道や打上げウィンドウ、緊急帰還軌道の計算がある。また、アポロ計画での月着陸船と司令船のランデブー飛行の計算が挙げられる。さらに、スペースシャトル計画の開始にあたって不可欠な計算に従事し、火星探査ミッションの計画立案にも携わった。テクノロジーが発達しておらず、情報量も極めて少なかった時代に、桁外れの計算能力を駆使して宇宙の軌道計算を行う「人間コンピュータ」として名を馳せた。
2015年、ジョンソンの貢献に対し、バラク・オバマ大統領より大統領自由勲章が授与された。2016年には、NASAの宇宙飛行士リーランド・D・メルビンからシルバー・スヌーピー賞を贈られ、さらにNASAグループ・アチーブメント賞(英語版)(NASA Group Achievement Award)を受賞した。2016年の映画『ドリーム』(原題 Hidden Figures)では主人公の1人として描かれ、タラジ・P・ヘンソンが彼女の役を演じた。2019年には議会名誉黄金勲章を受賞し[3]、2021年にアメリカ女性殿堂の1人となった[4]。