オーストラリアの航空宇宙防衛組織 ウィキペディアから
王立オーストラリア空軍(おうりつオーストラリアくうぐん、英語: Royal Australian Air Force、略称RAAF)は、オーストラリアの空軍組織。オーストラリア国防軍三軍の一つである。
1914年3月にオーストラリア陸軍の組織、オーストラリア飛行軍団 (Australian Flying Corps,AFC) として航空部門が設立されている。第一次世界大戦においては、大英帝国の一員として連合国側で参戦し、ドイツ領ニューギニアに送られた。後に中東戦線および西部戦線にも投入されている。大戦末期には8個飛行隊を擁し、士官460名、兵員2,234名の規模となっていた。
大戦終結に伴いオーストラリア帝国軍が解散されると、AFCも解散した。飛行学校のみが残されたが、1920年にはオーストラリア航空軍団 (Australian Air Corps) として再編されている。オーストラリア航空軍団は、1921年3月31日に独立軍種であるオーストラリア空軍 (Australian Air Force) として改編された。同年6月21日にジョージ5世が王立 (Royal) の称号を与え、8月31日より王立オーストラリア空軍に改称された。
第二次世界大戦においても、連合国として参加しており、戦闘機や爆撃機を欧州戦域の対独戦と、太平洋戦域の対日戦の双方に投入している。太平洋戦域においては、初期のマレー半島やインドネシアにおける防空戦闘や、ニューギニアやソロモン諸島において戦闘を行なっている。
第二次世界大戦後も、積極的に本土外にて活動を行っている。1948年のベルリン封鎖に際して輸送機部隊を送り、朝鮮戦争に際しても戦闘機などを、1950年代にかけてのマラヤ危機でもマレー半島へ爆撃機を派遣した。1964年から1972年にかけては、ベトナム戦争にも参加している。近年ではイラク戦争にも戦闘機を派遣し、アフガニスタンにおける国際治安支援部隊 (ISAF) に参加している。
現在では戦乱の続く中東地域にF/A-18 ホーネット戦闘爆撃機や空中給油機などといった主力機を展開させている他、南シナ海の中華人民共和国による環礁埋め立て問題に対しては、アメリカ合衆国海軍と協調し、造成された人工島付近へ哨戒機を飛ばし、アジア太平洋地域における西側諸国の一員として国際法を守る立場を鮮明に示している。
空軍には17,375人が所属している。また2,800人の予備役が所属している。
主力戦闘機のF/A-18のほか、早期警戒管制機、空中給油機などを装備している。対潜哨戒機であるAP-3Cも空軍が運用している。
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