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インテリジェンス・コミュニティー(Intelligence Community)とは、各国の政府が設置している情報機関によって組織されている機関。「情報活動コミュニティ」[1]または「情報コミュニティー」とも呼ばれる。特にアメリカ合衆国やイギリスのものが有名である。
各国の政府は様々な情報機関を設置している場合が多い。特にアメリカ合衆国は、CIA(中央情報局)、NSA(国家安全保障局)、DIA(国防情報局)、NRO(国家偵察局)、FBI(連邦捜査局)など多数の情報機関が存在している。このように多数の情報機関が存在する場合、各機関ごとに提供される情報に違いなどが発生する。例えば、CIAは「国内でテロが起きる可能性がある」という情報を、NSAやDIA、FBIは「国内でテロが起きる可能性は少ない」という情報をそれぞれ大統領や国家安全保障会議へ報告した場合、この情報を元に政策や戦略の作成を行う大統領や国家安全保障会議が混乱しかねない。そこで各情報機関の活動を調整し、情報の一元化をする目的でインテリジェンス・コミュニティーを設置している。
日本のインテリジェンス・コミュニティーは内閣情報会議とその下に設置されている合同情報会議を頂点とする合議制である。内閣情報会議は年2回、合同情報会議は隔週で開催される。内閣情報会議は国内外の内閣の重要政策に関する情報を総合的に把握するため、また、合同情報会議では内閣官房、外務省、防衛省、警察庁、公安調査庁などが、諜報活動に関わる機関の調整などを行う。
米国のインテリジェンス・コミュニティは国家情報長官室(ODNI)が統括しており[3]、ODNIは16の諜報機関と連携している[3]。
ODNI自身を含めた17の機関は下記の通りである[3][4]:
所属省名 | 機関名 | 諜報担当部門 | 設立年 | 標章 |
---|---|---|---|---|
独立機関 | 国家情報長官室(ODNI) | 2005 | ||
国防総省 | 陸軍 | G-2 | 1977 | |
海軍 | 海軍情報局(ONI) | 1882 | ||
空軍 | 空軍情報・監視・偵察局(25 AF) | 1948 | ||
海兵隊 | 情報本部(MCIA) | 1978 | ||
国防情報局(DIA) | 1961 | |||
国家地球空間情報局(NGA) | 1996 | |||
国家安全保障局(NSA) | 中央保安部(CSS) | 1952 | ||
国家偵察局(NRO) | 1961 | |||
国土安全保障省(DHS) | インテリジェンス分析局(I&A) | 2007 | ||
アメリカ沿岸警備隊 | 情報部(CGI) | 1915 | ||
エネルギー省 | 情報部(OICI) | 1977 | ||
国務省 | 情報研究局(INR) | 1945 | ||
財務省 | 金融情報局(TFI) | 情報分析部 | 2004 | |
司法省 | 麻薬取締局(DEA) | Office of National Security Intelligence(ONSI) | 2006 | |
連邦捜査局(FBI) | 国家保安部(NSB) | 2005 | ||
独立機関 | 中央情報局(CIA) | 1947 |
また出典[3][4]には載っていないものの、他にも下記の諜報機関がある:
イギリスのインテリジェンス・コミュニティーは内閣に直属する合同情報委員会を頂点とした合議制の体制である。
イスラエル情報コミュニティーはハガナー情報局の分割解体とともに成立。
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