アドミラル級戦艦(アドミラルきゅうせんかん、Admiral-class battleships)は、1880年代にイギリス海軍が保有した草創期の戦艦。主砲を中心線上、上部構造物を挟んだ位置に配置する方式を1870年代のデヴァステーション級装甲艦から継承している。この配置は1906年に戦艦ドレッドノートが出現するまでイギリス海軍の戦艦のほとんどに踏襲された。

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アドミラル級戦艦

HMS アンソン(1897年頃)
艦級概観
艦種戦艦
艦名イギリス海軍史上の提督の名
前級コロッサス級
次級ヴィクトリア級
性能諸元
排水量常備:10,600トン
全長330 ft(100.6 m)
全幅68 ft 6 in(20.9 m)
吃水27 ft 3 in(8.3 m)
機関石炭専焼缶+二段膨脹式レシプロ機関2基2軸推進
最大速力16.9ノット
乗員515名
兵装コリングウッド:
12 in(305 mm)砲 ×4
ロドニー級:
13.5 in(343 mm)砲 ×4
ベンボウ:
16.25 in(413 mm)砲 ×2
(全艦):
6 in砲 ×6
6ポンド砲 ×12
3ポンド砲 ×12
装甲水線部舷側 18 in(457 mm)
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本級はイギリス海軍の提督の名から命名されているのでアドミラル級として知られている。

概要

デヴァステーション級以降、イギリス戦艦は中央砲塔艦エイジャックス級コロッサス級)に移行したが、本級で再び船体中央の上部構造物前後に主砲を置く形式に回帰した。ただし砲塔でなく、強固に防御した砲台(バーベット)の上にむき出しで主砲を装備している。

本級6隻は主砲口径によってコリングウッドロドニー級4隻、ベンボウの3つに区別される。主砲はコリングウッドが305 mm砲連装2基、ロドニー級が343 mm砲連装2基、ベンボウが413 mm砲単装2基である。防御は従来のシタデルを廃止し、舷側には船体中央の水線部分にのみ457 mmの装甲を施していた。

艦名

参考資料

  • 『イギリス戦艦史』(海人社「世界の艦船」1990年11月増刊)

関連項目


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