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題名に特別な意味はなく[3]、タイトル決定後に登場人物には全員、「めがね」をかけさせることにしたという。荻上直子の前作『かもめ食堂』から多くのキャスト・スタッフを引き継いでいる。浜辺の宿「ハマダ」を舞台に、都会から来た女性が島の人々と触れ合いの中で落ち着きを取り戻していく。鹿児島県与論島で撮影された。
キャッチコピーは、「何が自由か、知っている。」
春に南の小島をひとり旅で訪れるタエコ。民宿ハマダの住人は主人のユージと、春だけ島に滞在するサクラという女性の二人きりだった。サクラは海辺でかき氷屋を営み、近所の人々に「メルシー体操」なる珍妙な体操を指導する不思議な女性で、どこから島にやって来るのかも不明だった。タエコも「携帯の繋がらない所に行きたかった」とだけ自己紹介して、職業も明かさなかった。
まだ海水浴には早すぎ観光名所もない島で暇を持て余すタエコ。ユージによると人々は「たそがれる」ために島に来るという。人生の一瞬に立ち止まり、何をするでもなくたそがれると言われ、自分はたそがれていないと反発して、何を編むとも決めずに編み物を始めるタエコ。
毎朝、サクラが枕元まで起こしに来たり、高校教師だというが、いつもぶらぶらしてハマダに入り浸るハルナなど、マイペースで奇妙な人々に振り回され、一度は宿を変えようとするタエコ。だが、近くに一軒だけある民宿は、午前中は農作業、午後は勉強会という道場のような宿だった。慌てて逃げ出し、トランクを引きずりながら民宿ハマダに戻ろうとしたが、遠すぎて座り込むタエコ。そこへ三輪自転車で迎えに来たサクラが、黙ってタエコを荷台に座らせた。
自分なりに「たそがれる」術を身につけていくタエコ。タエコを追って、ヨモギという青年が民宿ハマダに現れた。タエコのことを「先生」と呼ぶが、関係性も出身も不明のタエコとヨモギ。かき氷が苦手なタエコはサクラの店を避けていたが、食べてみると美味しさに病みつきになった。かき氷のお礼に氷屋が氷を置いて行くので、サクラのかき氷は無料だった。その代わりに皆が思い思いの「お礼」を渡したり、楽器を演奏すると聞き、編んでいた編み物を贈るタエコ。
「旅はいつかは終る」と言ってヨモギが帰って行った。梅雨の雨が降り出した頃、サクラも姿を消し、タエコも島を後にした。しかし、翌年の春にユージを手伝って、海辺のかき氷屋の開店準備をするタエコ。そこへ、引きずるほど長い手編みのマフラーを巻いたサクラと、ヨモギまでが帰って来た。
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