富嶽百景 (北斎)
葛飾北斎による版画シリーズ / ウィキペディア フリーな encyclopedia
『富嶽百景』(ふがくひゃっけい)は、葛飾北斎画、江川留吉彫[注釈 1]による富士山を題材とした全百二図・全三編から成る薄墨摺の半本絵本である[2][3]。天保5年(1834年)に初編、天保6年(1835年)に二編が、西村屋与八の近縁の版元西村屋祐蔵から刊行され、三編は名古屋の版元永楽屋東四郎から刊行された[4]。三編の刊行年は分かっていない[2]。細部まで拘りぬかれた彫と、淡墨の効果を活かした摺が行われた絵本分野における北斎の最高傑作とされる作品である[2][5]。落款は初編に「七十五齢前北斎為一改画狂老人卍筆」とあり、壮年期に用いた画狂老人の号と川柳で使用していた卍の号を掛け合わせた画号を初めて用いるようになった[6]。
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- 富嶽百景
- 冨嶽百景