男性と女性の肖像 (カンピン)
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『男性と女性の肖像』(だんせいとじょせいのしょうぞう、英: A Man and A Woman)は、初期フランドル派の画家ロベルト・カンピンに帰属される絵画である。1435年ごろ (炭素年代測定と人物の衣装にもとづく[1])、オーク板上に油彩と卵テンペラで描かれた[1][2][3]。通常、2点は対作品と考えられているが、解体されたディプティック (二連祭壇画) の両翼パネルであった可能性もある[1]。この説の根拠となるのは、両作品の裏側が大理石になっている[1]ことで、それは作品が壁に掛けられるように意図されていなかったことを示唆する。
明らかに夫婦と思われる中産階級の2人[1]については非常に多くの推測がなされてきた。19世紀初期のしばらくの間、ほとんど根拠もなく彼らはフランドル派の画家クエンティン・マサイスと彼の妻であると考えられ、後にはロヒール・ファン・デル・ウェイデンと彼の妻であると考えられていた[4]。2人の素性については歴史的な記録がまったくなく、絵画そのものについての記録 (銘文、紋章など) もまったくない。
両作品は1860年に購入されて以来、ナショナル・ギャラリー (ロンドン) に展示されている[1][3]。