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生神女(しょうしんじょ、ギリシア語: Θεοτόκος, 教会スラヴ語・ロシア語・ブルガリア語: Богородица, 英語: Theotokos)とは、「神を生みし女」を意味する、正教会におけるイエスの母マリアに対する敬称。一般に言われる聖母マリアの事であるが、日本正教会では聖母という表現は用いられず専ら「生神女」「生神女マリヤ」「生神女マリア」との表現が用いられ、生神女マリアを単に聖母マリアという語に限定してしまうのは誤りであるとされる[1][2]。正教会では生神女マリヤを神の母・第一の聖人として位置付けている。
「生神女」の原語はギリシャ語「Θεοτόκος」(セオトコス)[3]であり、これは「神(Θεός:セオス)を産んだ者(τόκος:トコス)」という意味である[4]。つまり「神を産む者」という称号であるがゆえに男性形語尾を保つ女性名詞であるが、それが教会スラヴ語で「Богородица」(ボゴロージツァ)(「神(Бог:ボーク)を生む女(родица:ロージツァ)」の意)と翻訳された事を反映し、「生神女」と訳された。
日本ハリストス正教会では「聖母」という語は用いない。「生神女」「神の母」「永貞童女(「処女のままであった女」の意)」「童女」「童貞女」「女宰(じょさい)」「女王(にょおう)」といった表現が祈祷書には用いられており、日常的にも生神女マリヤと呼ばれる。これらの訳語が用いられる理由としては
等が挙げられる。なお、マリヤとマリアの違いは転写の違いに由来するものであり、あまり日本正教会でもいずれを用いるかは拘られていない。但し、聖書・祈祷書や聖歌では「マリヤ」で統一されている。
生神女マリヤに対しては、正教会では他にも様々な称号が用いられている。幾つかの例外はあるものの殆どの場合、聖書・祈祷書等における原語の違いに応じて訳語が逐一割り当てられており、原語を日本語から推定しやすいシステムとなっている。例えば、"Mother of God"には「神の母」の訳語が、"Theotokos"には「生神女」の訳語がそれぞれ当てられ、定訳として使い分けられている(聖堂名の翻訳などにはこうした定訳が当てはまらない場合もある)。
以下に挙げたもの以外にも様々な呼び方があり、組み合わせも含めると膨大な数にのぼる。
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