浸透圧調節
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浸透圧調節(しんとうあつちょうせつ、osmoregulation)とは、生物の体液の浸透圧の能動的な調節のことであり、生物の水分量の恒常性を維持するために行われる調節である。浸透圧は、水がある溶液から他の溶液へ浸透によって移動しようとする傾向の尺度であり、溶液間の浸透圧差が大きくなればなるほど、より多くの水が周囲からその溶液中へ移動しようとする。浸透圧調節によって、体液のバランスや電解質(溶液中の塩)の濃度が保たれ、体液が希釈されすぎたり濃縮されすぎたりすることが防がれている。
水生生物でも陸生生物でも、体液中の溶質の濃度や水分の量を適切に保たなければならず、そのために表皮や腎臓からの排泄(窒素代謝廃棄物や、ホルモンなど血中に蓄積すると有害な物質を除去すること)が行われる。