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日本のテレビ番組 ウィキペディアから
『水曜スペシャル』(すいようスペシャル)は、1976年4月28日から1986年3月26日までテレビ朝日 (1977年3月まではNETテレビ) 系列局が編成していたテレビ朝日 (1977年3月まではNETテレビ) 制作の単発特別番組枠である。編成時間は毎週水曜 19:30 - 20:51[注 1] (日本標準時)。
『水曜スペシャル』シリーズ | |
---|---|
ジャンル | 単発特別番組枠 |
出演者 | 放送番組に準ずる |
製作 | |
チーフ・プロデューサー | 柳本猛 |
制作 |
NET → テレビ朝日 (『新水曜スペシャル』のみテレビ朝日と朝日放送の共同制作) |
放送 | |
放送国・地域 | 日本 |
水曜スペシャル | |
放送期間 | 1976年4月28日 - 1986年3月26日 |
放送時間 | 水曜 19:30 - 20:51 |
放送分 | 81分 |
新水曜スペシャル | |
放送期間 | 1986年4月2日 - 1987年9月24日 |
放送時間 | 水曜 19:00 - 20:51 |
放送分 | 111分 |
水曜スーパーテレビ | |
放送期間 | 1989年4月19日 - 1990年3月 |
放送時間 | 水曜 19:30 - 20:54 |
放送分 | 84分 |
水曜スーパーキャスト | |
放送期間 | 1990年4月18日 - 1991年3月20日 |
放送時間 | 水曜 19:00 - 20:54 |
放送分 | 114分 |
水曜特バン! | |
放送期間 | 1991年4月3日 - 1995年9月27日 |
放送時間 | 水曜 19:30 - 20:54 |
放送分 | 84分 |
スイスペ! | |
放送期間 | 2002年7月3日 - 2004年9月29日 |
放送時間 | 水曜 19:00 - 20:54 |
放送分 | 114分 |
特記事項: 90分枠時代には19:00開始になる回もあり。 |
NETは1976年4月28日から水曜19:30 - 20:51の時間帯に単発枠を設け、「川口浩探検隊シリーズ」など数々のバラエティ、ドキュメンタリーなどを放送、またアニメ『ドラえもん』の人気が上がると、『ドラえもん』を筆頭とした藤子アニメ劇場版関連のアニメ特集も放送してきた。1987年10月の改編でウイークデーの19:20 - 20:00に全国ニュース『ニュースシャトル』が設置されたためにいったん終了するも、1988年4月の改編で火曜夜20:00 - 21:48にて『火曜スーパーワイド』として放送され、『ニュースシャトル』の18時台への移動により、1989年4月に『水曜スーパーテレビ』として復活。1990年4月の改編で『火曜スーパーワイド』と『水曜スーパーテレビ』を終了させ、同年4月スタートの『水曜スーパーキャスト』に一本化されて枠が2時間に拡大するものの、1年で90分枠(『水曜特バン!』)に戻る。
1995年9月に『水曜特バン!』は終了、その後特別番組は同年4月スタートの『ザ・スーパーサンデー』に一本化される。その後タイトルを変えながら継続されたが1999年3月に終了。その後3年間テレ朝はゴールデンタイムの特番枠を失う。
2002年7月、水曜の2番組(後述)を打ち切り、『スイスペ!』としてこの時間の特番枠が復活。しかし、2004年10月改編で水曜19時台に関東などでは日曜未明(土曜深夜)、関西地区では土曜夕方に同枠で2度放送し高視聴率を獲得した『愛のエプロン』、また20時台には木曜23時台で放送していた『銭形金太郎』が昇格。番組を土曜19:00 - 20:54に移動し、タイトルを『ドスペ!』と変更して再スタートすることになった。
2007年7月15日より2時間単発番組『サンデーデラックス』を18:56 - 20:54で復活することが決まったが、同年12月で放送を終了することになった(2007年9月までこの枠は『旅の香り』の2時間スペシャル枠でもあったため交互に放送される編成となった)。
2009年4月から『サタスペ!』として再び2時間単発枠が編成されたが、同年9月に終了した。
ただし、朝日放送(ABC)では、スーパーベースボールに阪神のホーム戦もしくは(全国ネットの巨人戦を除く)関西ローカルと(ビジター側の編成によっては中日戦でメ〜テレに、広島戦で広島ホームテレビにもネットされる場合があった)差し替えられる場合があったため、その場合は土曜日の昼間(ABCの場合)に変更された(テレビ公開捜査などの生放送の回を除く)。
これは広島ホームテレビの広島のホーム戦のローカル中継に差し替えられた場合も同じである(かつては阪神戦でABC主管制作により2局ネットとなる場合があった)。
本記事では便宜上、「水曜スペシャル」「新水曜スペシャル」「水曜スーパーテレビ」「水曜スーパーキャスト」「水曜特バン!」「スイスペ!」と記載する。
1976年5月 - 1986年3月に放送。川口浩探検隊やクイズ・バラエティー番組などを中心に編成。また、当時クロスネット局だった秋田テレビ・新潟総合テレビ・テレビ信州・テレビ大分でも同時ネットで放送した。不定期に朝日放送(ABC)制作の回があった。
川口浩が隊長を務めたサバイバル企画。南半球のジャングルを中心とした世界各地の秘境に猛獣・UMA・少数民族などを求めて探検する。泉放送制作との共同制作。
企画は1977年3月から翌年1月まで3回放送された水曜スペシャルの探検番組がベースとなっている。この時、川口はスタジオパートの司会で登場し、探検隊長は西村晃、宍戸錠が務めたが、川口自身が探検隊長になることを希望し、3月15日放送分より川口浩探検隊シリーズがスタートした。
娯楽要素を随所に盛り込み、隊員が罠にかかる、蛇に噛まれるなどの過剰な演出によるやらせを逆手に取った大胆な内容が人気を呼んだ[注 2]。恐怖シーンや大発見シーンなどでは必ず「ジャーン」と派手な効果音が流され、田中信夫によるダイナミックなナレーションも展開を盛り上げた。
BGMは『猿の惑星』や『カプリコン・1』『U・ボート』『カサンドラ・クロス』『特別狙撃隊S.W.A.T.』などのテーマ曲が使われた。特に『特別狙撃隊S.W.A.T.』のテーマ曲はオープニングで使用され、後継の藤岡弘、探検シリーズやパロディでも使用されていることから、現在も当番組を代表するテーマ曲として知名度が高い。
シリーズは7年間にわたって続いたが、1985年10月に同じテレビ朝日の『アフタヌーンショー』が起こしたやらせ事件が社会問題となったことと、川口が癌で療養に入ったこともあり、同年11月をもって終了した(シリーズ特別編として、川口の闘病を追った特番も放送されている)。
当シリーズは放送終了後も根強い人気を誇っており、パロディ・オマージュ作品が多数制作されているほか、2002年以降には『スイスペ!』枠にて藤岡弘、が隊長を務める「藤岡弘、探検隊シリーズ」が制作された(後述、または藤岡弘、探検シリーズを参照)。2005年には人気エピソード6本を収録したDVDも発売されている[2]。2020年6月12日放送の『マツコ&有吉 かりそめ天国』では「再放送委員会」のコーナー企画として1982年6月9日・1983年6月22日放送分の一部が放送された。同年11月6日より「今週の川口浩探検隊」と名称を変更し、本番組の再放送を行うコーナーに変更されている。
隊員として出演していた小山均によると、川口が療養から復帰した時に「ネタばらしをしてリセット」するつもりで「全て本当のことを話そう」ということで本シリーズの裏を全部明かすという特番をやろうということになっていたという[3]。川口は探検隊はずっとやるつもりで、「ネタばらし特番」の後に自分のライフワークとして続けるつもりでいたという。この1988年の正月特番を想定し、その後川口探検隊は和製『インディ・ジョーンズ』と言われる冒険ドラマの制作に取り掛かるつもりだったと話している。しかし川口が1987年11月17日に亡くなったことでこれらの全ては幻となった[3]。小山は「川口さんは世間に対しては『我々は本当の冒険をやってる』という立場で亡くなった」ということで、ネタばらしをやってしまうと川口のことを茶化すことになり、結局インチキだみたいに思われかねないので、どこまで喋っていいのかわからなかったという[3]。その後2005年にDVDが発売されたこともあって「もういい加減全部バラそう」という機運が高まり、この番組のエピソードを書籍化しようとする動きは何度かあったが、2006年9月末に、この番組の元プロデューサーによる1億3000万円の所得隠し及び下請け制作会社等への番組制作架空発注の発覚、翌2007年1月に『発掘!あるある大事典』(関西テレビ制作、フジテレビ系)で起きたデータ捏造問題が発覚して、「ヤバい」という空気になったということで書籍化の話もいつしか無くなっていったという[3]。
嘉門達夫(現・嘉門タツオ)が、本番組のお約束要素を含めてネタにした曲「ゆけ!ゆけ!川口浩!!」をヒットさせている[4]。
回数 | 放送日 | タイトル | 備考 |
---|---|---|---|
1 | 1978年3月15日 | 20世紀の奇跡を見た!!人跡未踏の密林に石器民族は1000年前の姿そのままに実在した!! | |
2 | 1978年6月28日 | 驚異の人食いワニ・ブラックポロサスを追え!恐怖の毒蛇タイパン狩り!2億年の恐竜は存在した! | |
3 | 1978年11月29日 | 暗黒の魔境アマゾン奥地3000キロに幻の原始民族を追え!! -第1部- | |
4 | 1978年12月6日 | 暗黒の魔境アマゾン奥地3000キロに幻の原始裸族を見た!! -第2部- | |
5 | 1979年2月14日 | 緊急特報!パラオ島奥地に生き残り日本兵を追え!! | [備考 1] |
6 | 1979年5月9日 | あのジョーズの海フロリダ沖に人食いサメは存在した!! | |
7 | 1979年8月15日 | 完全踏破!ガタルカナル奥地に白骨街道は実在した!!2万5千の遺骨が語るガ島奪回丸山道作戦の謎 | |
8 | 1979年10月10日 | これが地球の底だ!!人類未踏!オーストラリア世界最大の地底大洞穴探検!! | |
9 | 1980年1月23日 | これが海底大洞窟だ!!世界最大!パラオ諸島の二つの島を結ぶ鍾乳洞トンネルは実在した!! | |
10 | 1980年2月13日 | 姥捨て!八丈島日本最長の溶岩大洞窟に人捨て穴は実在した!! | |
11 | 1980年4月23日 | 恐怖の人食いザメ!!南オーストラリア嵐の海に人間が食われる瞬間を見た! | |
12 | 1980年5月28日 | 爬虫類王国オーストラリア!猛毒蛇の大洞窟征服の果てに幻の白いカンガルーを見た!! | 広島ホームテレビはプロ野球「広島 vs ヤクルト」中継のため遅れネット |
13 | 1980年7月9日 | 恐怖の人食いトラ!!インドネシア・スマトラに“密林の殺し屋”を追え!! | スマトラトラの捕獲に成功。 |
14 | 1980年7月30日 | 巨大怪蛇ナーク!!タイ秘境底なし沼に恐怖の魔人は実在した!! | |
15 | 1980年10月22日 | 恐怖の首狩り族!ルソン島未踏の奥地にウロン族は実在した!! | |
16 | 1980年11月19日 | “ギャオ”これが地球の割れ目だ!氷の国アイスランド地底大洞穴に恐怖のマグマ地獄を見た!! | |
17 | 1980年11月26日 | “ギャオ”これが地球の底だ!火と鳥の島アイスランド地底大洞穴に“悪魔の腹わた”を見た!! | |
18 | 1981年2月25日 | 恐怖の世界猛獣探検隊シリーズ総特集!! | |
19 | 1981年4月29日 | 首狩り族か!人食い人種か!?最後の魔境ボルネオ奥地に恐怖のムル族は実在した!! | |
20 | 1981年7月8日 | 恐怖の吸血コウモリ数万大群をメキシコ魔境洞穴に捕獲せよ!! | |
21 | 1981年10月7日 | 巨大怪奇地底都市!!美少女ミイラ発見!トルコ秘境に幻の黄金宮殿の謎を追え!! | |
22 | 1981年11月4日 | 湖が消えた!謎の巨大異常現象をユーゴスラビアに見た!! | |
23 | 1981年11月11日 | 密林の王者ターザンは実在した!! | |
24 | 1982年5月12日 | 恐怖!双頭の巨大怪蛇ゴーグ!南部タイ秘境に蛇島カウングの魔人は実在した!! | DVD収録作品 |
25 | 1982年6月9日 | 謎の原始猿人バーゴンは実在した!パラワン島奥地絶壁洞穴に黒い野人を追え! | DVD収録作品 |
26 | 1982年7月28日 | 恐怖の死闘!猛毒ハブ異常大軍団の謎を台湾秘境洞穴に見た!! | |
27 | 1982年12月1日 | 謎の巨大要塞島!コレヒドール地底に白骨トンネルは存在した! | |
28 | 1982年12月8日 | 恐怖の人食いトラ!スマトラ奥地密林に血に飢えた牙を追え!! | |
29 | 1983年1月19日 | 謎の地底大噴火!中国竜口洞に怪現象“仙人水”は実在した!! | |
30 | 1983年2月9日 | 恐怖の人食いザメをオーストラリア死の海に追え! | |
31 | 1983年6月22日 | 恐怖!ブラジル魔境に人食いピラニア大軍団を追え!逆襲死闘 | [備考 2] |
32 | 1983年7月27日 | 驚異!幻の魔獣“バラナーゴ”をスリランカ奥地密林に追え!! | DVD収録作品 |
33 | 1983年10月19日 | 決死の大氷壁!アルプス大洞穴に謎の巨大氷宮殿は実在した!! | |
34 | 1984年1月25日 | 衝撃!魔境ボルネオ島奥地に幻の巨大獣人を追え!! | |
35 | 1984年4月11日 | 恐怖の蛇島は実在した!!南フィリピン魔の海に異常発生大群団を追え!! | |
36 | 1984年5月30日 | 驚異!幻の石器民族はボルネオ島奥地密林に実在した!! | |
37 | 1984年7月4日 | 恐怖の人食いワニ!オーストラリア魔の河に死神ブラックポロサスを追え!! | |
38 | 1984年10月17日 | 衝撃!謎の巨大白骨洞穴発見!!パラワン島密林に“開かずの扉”は実在した!! | |
39 | 1985年1月16日 | 恐怖の巨大怪鳥ギャロン!ギアナ奥地落差1000メートルの大滝ツボ洞穴に原始怪獣を追え!! | DVD収録作品 |
40 | 1985年4月24日 | 暗黒の怪“光る河”はブラジル死の妖気大洞穴に実在した!! | |
41 | 1985年6月19日 | フィリピン原始洞穴に幻の石器裸族タオパントゥは実在した!!共同生活5日間 | |
42 | 1985年7月24日 | ワニか怪魚か!?原始恐竜魚“ガーギラス”をメキシコ南部ユカタン半島奥地に追え!! | DVD収録作品 |
43 | 1985年7月31日 | ワニか怪魚か!?原始恐竜魚“ガーギラス”をメキシコ南部血塗られた伝説の湖に追え!! -完結編- | DVD収録作品 |
44 | 1985年11月13日 | ガラパゴス炎上!珍獣を絶滅から救え!!地上最後のゾウガメ大捜索! | |
45 | 1985年11月20日 | 珍獣王国ガラパゴス炎上!火災現場大捜査! | |
(46) | 1986年5月7日 | 流氷が落日に燃えた・川口浩がんを乗り越え新たな出発 | [備考 3] |
年2回(春・秋)の番組改編期には、「輝け!オールスター」を冠した人気番組対抗などの番組があった。この時はテレビ朝日の制作に加え、ABCも制作協力局として参加した。なおこれらの番組は、90分枠時代は一部を除き19:00からの拡大版となっていた。
1986年4月 - 1987年9月。「水曜スペシャル」をリニューアルし、19時からの2時間枠に拡大。「水曜スペシャル」の前の19時台前半枠(1976年4月当時「霊感ヤマカン第六感」・最末期に「クイズなんでも一番館」)の制作局だった朝日放送(ABC)[注 9]も制作に加わり、不定期で制作を担当した。『ニュースシャトルANN』の開始に伴い終了、いったん水曜日から特番枠を撤退。
『ニュースシャトルANN』の枠移動に伴い、水曜日の特番枠が再開。再び19時30分スタートに戻る。
再び19時スタートに。テーマ曲をB'zが担当。また、バラエティーの単発枠としては珍しくエンディングテーマもあった。
再度19時30分スタートに。これを最後に、いったん水曜日から特番枠を撤退する。その後は19時から30分枠だった『目撃!ドキュン』を1時間に拡大するなどしているが、試行錯誤が続く。
テレビ朝日では、1999年3月に「サンデーパワーTV」が終了して以来、3年間ゴールデンタイムの単発枠が消滅していた。
2002年、当時放送されていた19時台の「目撃!ドキュン」、20時台の「せきらら白書」を打ち切り水曜日に伝統のスペシャル枠を復活させた。なお「スイスペ!」放送開始後、2004年にフジテレビが「カスペ!」、2006年にTBSが「金スペ!」(同年秋に打ち切り、『水トク!』へ)、2007年4月に日本テレビが「モクスペ」をスタートさせている。2004年10月から2007年3月まで単発枠は土曜日に移動し、「ドスペ!」として放送されていた(→ドスペ!参照)
なお初期には「スイスペ」ではなく「水曜スペシャル」の番組名で放送されており、併用もされていたようである(完全に切り替わったのはいつなのかは不明)。
外部リンク:スイスペ!
詳細は当該項を参照されたい。
「川口浩探検隊シリーズ」は多数のパロディが存在する。
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