教権的ファシズム
ウィキペディア フリーな encyclopedia
教権的ファシズム(きょうけんてきファシズム、英語: Clerical fascism)は、ファシズムの政治経済の理論とキリスト教神学とを結び付けた思想であり、政権と教会との持ちつ持たれつの関係によって成り立っていた。
もともとファシズムは共産主義を敵視するが、共産主義は唯物論(無神論)を唱えるためキリスト教会とは折り合いが悪く、欧米の反共主義はキリスト教会と結びつく事例が多かった。
歴史的には主にカトリック文化圏で発生した。聖職者ファシズムとも言う。
ただし、ドイツのナチス政権は、キリスト教よりも古いゲルマン民族主義を称揚し、中央党とも敵対していたので、必ずしもキリスト教会と良好な関係とはいえなかった。